公募株式投資信託(ETFを除く)は4029億円の資金流入で27カ月連続の資金流入超

純資産総額 88兆4806億7900万円(+1兆5325億800万円)
ファンド数 5545本(-5本)

海外株式型および内外資産複合型への資金流入が続いたことから、公募株式投資信託(ETFを除く)は、純資金流入が4029億円となり、27ヵ月連続で流入超過が続いた。さらに、純資産総額は約1兆5325億円増加し、約88兆4807億円に達し、1年2ヵ月ぶりに過去最高を更新した。

約25年ぶりにインデックスファンドが純資産残高1位に

「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の純資産残高が約1兆8163億円となり、1997年10月以来、およそ25年ぶりにインデックスファンドが国内公募の追加型株式投資信託(ETFを除く)で首位になった。

2023年1月まで19ヵ月連続で首位を守っていた「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」は、2月に約128億円の資金が流出しており、3月以降も「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が純資産残高1位の座を維持する可能性が高いだろう。

新規設定ファンドの設定額は1月から半減

2月の新規設定は15本で1月の16本とほぼ同じ水準だったが、設定額は約630億円と、1月の約1350億円から半減した。個別ファンドで設定額が最も多かったのは「HSBCグローバル・ターゲット利回り債券ファンド2023-02」の約160億円だった。同ファンドは、日本を含む世界各国の企業等が発行する債券に投資し、信託期間約5年の限定追加型ファンドである。そして、設定額2位の「ニッセイ/シュローダー好利回りCB2023-02(ヘッジあり・限定追加型)」(約150億円)、3位の「明治安田NBグローバル好利回り社債ファンド2023-02(限定追加型)」(約120億円)と、限定追加型ファンドに資金が集まった。

執筆/山下 耕太郎(金融ライター/証券外務員1種)
一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。
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