2023年3月、広島銀行で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

 

第1位「世界経済インデックスファンド」の概要

広島銀行の3月ランキング1位は、「世界経済インデックスファンド」だった。同ファンドは、世界の債券および株式に分散投資し、世界経済全体の発展の享受を目指す。基本組入比率は、先進国債券30%、新興国債券15%、国内債券5%、先進国株式30%、新興国株式15%、国内株式5%となっている。

■世界経済インデックスファンド
基準価額 2万8992円
信託報酬 0.55%(年率・税込)
純資産残高 1797.65億円

<騰落率>
1カ月   0.62%
3カ月   4.91%
6カ月   3.29%
1年     -0.46%

※3月末時点

全体を見て:バランスファンドが人気

広島銀行では、バランスファンドの人気が高かった。ランキング3位の「りそなラップ型ファンド(安定成長型)」は、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内株式、先進国株式、新興国株式、国内リート、先進国リートの8資産に分散投資し、目標リターンを短期金利+4%、リスク水準を8.36%とする。3月は0.8%のプラスリターンとなったものの、3月末時点における1年騰落率は-4.0%となっている。4月以降も、同ファンドが広島銀行のランキング上位に入るかどうかに注目している。

■りそなラップ型ファンド(安定成長型)
基準価額 1万2143円
信託報酬 1.10%(年率・税込)
純資産残高 571億円

<騰落率>
1カ月   0.8%
3カ月   3.6%
6カ月   2.9%
1年     -4.0%

※3月末時点

 

ここに注目:「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」が2位にランクイン

「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」が2位にランクインしている。同ファンドは、主に世界の高配当利回りの公益株に投資するアクティブファンドである。公益企業は電力やガス、水道、通信など日常生活に不可欠なサービスを提供しており、景気の良し悪しに左右されにくく、収益基盤が安定しているという特徴がある。3月は-0.94%のマイナスリターンとなったものの、3月末時点における組入銘柄の予想平均配当利回りは3.6%となっている。安定的な利回りが期待できるファンドとして、4月以降も広島銀行のランキング上位に入る可能性は高いだろう。

■ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)
基準価額 2600円
信託報酬 1.81%(年率・税込)
純資産残高 1兆110億円

<騰落率>
1カ月 -0.94%
3カ月 -1.39%
6カ月 -1.42%
1年       0.91%

※3月末時点

執筆/山下 耕太郎(金融ライター/証券外務員1種)
一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。
ツイッター@yanta2011