2023年10月、ゆうちょ銀行で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

 

ゆうちょ銀行のランキング1位は「つみたて先進国株式」

ゆうちょ銀行の10月ランキング1位は、「つみたて先進国株式」だった。同ファンドは、MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。先進国を対象にしたファンドには、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、英国、米国などの「G7」やスペイン、オランダ、ポルトガルなどの欧州各国、さらに香港、シンガポール、オーストラリアなどに投資する魅力的な投資信託が存在する。そして、同ファンドの指標である「MSCIコクサイ・インデックス」は、日本を除く22カ国の先進国の株価動向を示すもので、日本は含まれていない。9月は-2.4%とマイナスリターンだったものの、ゆうちょ銀行では人気が高い。11月以降も、同ファンドがランキング上位に入る可能性は高いだろう。

■つみたて先進国株式
基準価額 2万2565円
信託報酬 0.22%(年率・税込)
純資産残高 1558.12億円

<騰落率>
1カ月 -2.4%
3カ月   0.8%
6カ月 16.8%
1年     24.5%

※9月末時点

バランスファンドが人気

ゆうちょ銀行では、10月もバランスファンドの人気が高かった。バランスファンドは、国内外の株式、債券、リート(REIT)など、さまざまな投資対象に分散投資する投資信託である。1つのファンドで投資対象や地域を分散させることで、大きな価格の下落リスクを軽減することができるので、バランスファンドは投資家にとって魅力的な選択肢となる。ランキング3位の「野村世界6資産分散投信(成長コース)」は、以下の指数に連動する投資成果を目指すバランスファンドである。

国内債券    10%
外国債券    10%
国内株式    35%
外国株式    35%
J-REIT          5%
海外REIT      5%

「野村世界6資産分散投信」には、「安定コース」「分配コース」「成長コース」の3つがあり、「成長コース」がもっともリスクを取るコースである。10月は-2.9%のマイナスリターンとなったものの、11月以降も、ゆうちょ銀行のランキング上位に入るかどうかに注目している。

■野村世界6資産分散投信(成長コース)
基準価額 1万7921円
信託報酬 0.836%(年率・税込)
純資産残高 706.7億円

<騰落率>
1カ月 -2.9%
3カ月 -3.1%
6カ月  6.8%
1年      8.6%

※10月末時点

国内株を対象にしたインデックスファンドが人気

ゆうちょ銀行では、米国などの外国株よりも日本株を対象にしたインデックスファンドの方が人気は高い。ランキング2位の「大和 ストック インデックス225ファンド」は、国内の株式に投資し、日経平均株価(日経225)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。10月の日経平均株価は前月末比998.77円(3.13%)安の3万0858.85円と4カ月連続で下落し、心理的節目の3万1000円を割り込んだ。日米の長期金利の上昇や中国の景気減速の懸念が相場の重荷となったからである。市場では、インフレ率の高止まりや金融引き締めの長期化への警戒感も高まり、ハイテク株や半導体関連株も下落した。さらに、中国不動産大手の債務不履行(デフォルト)が懸念され、日本企業の中国事業の不透明感も警戒されたのである。ただ、日経平均株価を対象にしたインデックスファンドは、株価が下落する局面で買いが増える傾向にある。11月以降も、日経平均株価が下落する局面では、同ファンドに買いが入る可能性は高いだろう。

■大和 ストック インデックス225ファンド
基準価額  2万2594円
信託報酬 0.517%(年率・税込)
純資産残高 332億円

<騰落率>
1カ月 -3.2%
3カ月 -6.4%
6カ月  7.7%
1年     13.6%

※10月末時点

執筆/山下耕太郎(フィナシー/Ma-Do 投資信託研究会)