中国政府はこのほど、国内企業による海外での投資活動に関する指導意見書を発表した。ここでは、海外での投資規制を強化する方針が明らかにされた。

中国企業はここ数年、海外での不動産投資や企業買収などを加速している。この中で、無計画な投資なども多く含まれており、今回の規制強化は国外への資本流出を食い止めることが政府の目的だとみられている。不動産投資やホテル、映画館など娯楽産業、スポーツクラブの買収などが規制の対象になる。

業界エコノミストは、中国政府による海外投資規制の強化が英国の不動産価格を押し下げる可能性があると指摘。ここ数年の英不動産価格の上昇について、不動産市場への中国資本の流入が加速していることが主因だとの見方を示した。

また、商業用不動産がすでに悪影響を受けているとの報告も出ている。オフィス賃料がこれから一段と低下した場合、不動産投資信託(REIT)ファンドが格下げリスクに直面すると指摘された。

ただ、中国企業による海外での投資額が大幅に変更することはないとの見方も出ている。政府が規制を強化する一方、価値のある投資などを支援するとみられている。

なお、中国資本は直近数カ月、ロンドンにあるリーデンホールビルと20フェンチャーチ・ ストリートビルをそれぞれ、10億ポンド(約1407億円)と12億8000万ポンドで買収したほか、シティ・オブ・ロンドンの不動産にも巨額な資金を投入した。