日経平均は続伸。117.03円高の24050.16円(出来高概算5億1000万株)で前場の取引を終えている。

 16日の米株式市場でNYダウは267ドル高と4日続伸し、主要3指数が揃って過去最高値を更新した。2019年12月の小売売上高が堅調な内容となり、週間の米新規失業保険申請件数も予想より減少。こうした経済指標の改善が好感されたうえ、金融大手モルガン・スタンレーは市場予想を上回る決算で急伸し、半導体関連株も台湾積体電路製造(TSMC)の業績・設備投資見通しを受けて買われた。為替相場はリスク選好的な円売りで1ドル=110円台前半と円安方向に振れ、本日の日経平均もこうした流れを引き継いで170円高からスタート。朝方には一時24115.95円(182.82円高)まで上昇し、取引時間中の昨年来高値を付けた。ただ、上値では利益確定の売りが出て伸び悩む場面も見られた。

 個別では、信越化<4063>、SCREEN<7735>といった半導体関連株が買われているが、いずれも高値圏とあって東エレク<8035>やSUMCO<3436>のようにやや伸び悩む銘柄が見られる。SUBARU<7270>、スズキ<7269>など自動車株の一角も上げが目立つ。その他売買代金上位ではソフトバンクG<9984>、ソニー<6758>、ファーストリテ<9983>などが小じっかり。業績観測が報じられたヤマトHD<9064>は悪材料出尽くし感から4%超上昇し、三洋貿易<3176>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。一方、トヨタ自<7203>、アドバンテス<6857>、村田製<6981>などが小安く、太陽誘電<6976>は2%超の下落。前期の配当見送りなどを発表したWSCOPE<6619>は売りがかさみ、エムアップ<3661>などが東証1部下落率上位に顔を出した。

 セクターでは、金属製品、海運業、証券などが上昇率上位。半面、電気・ガス業、小売業、サービス業などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の59%、対して値下がり銘柄は34%となっている。

 良好な外部環境を追い風に、本日の日経平均は寄り付き直後に取引時間中の昨年来高値を更新。上値では利益確定の売りが出やすいところだが、結局3ケタの上昇で前場を折り返した。イラン情勢を巡る懸念後退、米中の貿易協議における第1段階の合意などから、目先は運用リスクが取りやすいだろう。米経済を支える個人消費の堅調ぶりが改めて確認される一方、米長期金利の先高感はさほど強まっていない印象で、米国株は「適温相場」を背景に最高値の更新が続く。米株高に加え、TSMCの決算を受けて半導体関連の値がさ株が買われていることも日経平均の押し上げに寄与している。

 その半導体関連株でも伸び悩む銘柄が散見されるが、製品の向け先や株価位置などで選別する動きとみられる。昨年も度々指摘したが、強気の設備投資計画を掲げるTSMCなどの半導体受託生産(ファウンドリー)向け装置は好調が期待されるだろう。一部証券会社の投資判断引き上げが観測されたTHK<6481>が大きく買われているあたり、今後の業績・株価回復が期待できる「出遅れ景気敏感(シクリカル)株」を探る動きもなお活発と言える。国内でも今月下旬から決算発表シーズンが始まるのを前に、日経平均は高値もち合いを維持しつつ、個別株やセクターでは循環的な物色が続くとみておきたい。
(小林大純)