日経平均は3日続伸。229.19円高の30083.19円(出来高概算5億株)で前場の取引を終えている。

 2日の米株式市場は聖金曜日の祝日で休場だった。ただ、この日発表された3月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比91.6万人増加と、市場予想(66万人程度の増加)を大きく上回った。米経済活動の再開が広がっていることが好感され、週明けの日経平均は節目の3万円台を回復し、230円高からスタート。朝方には30195.00円(341.00円高)まで上昇する場面があり、その後も3万円台で堅調に推移した。

 個別では、米金利上昇を受けて三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>といったメガバンク株が買われている。ただ、ファーストリテ<9983>やレーザーテック<6920>といった値がさ株の一角も堅調ぶりが目立つ。その他売買代金上位ではソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、ソニーG<6758>などがしっかり。商船三井<9104>は前期経常利益の上振れ見通し、アダストリア<2685>は3月既存店売上の回復が好感されている。また、Gキッズ<6189>が東証1部上昇率上位に顔を出すなど、「こども庁」創設を巡る思惑買いも続いているようだ。一方、キーエンス<6861>や武田薬<4502>が軟調。武田薬は新型コロナウイルス治療薬が治験で評価項目を達成できなかったと発表している。また、レノバ<9519>は一部証券会社の投資判断引き下げを受けて売りがかさみ、東証1部下落率上位に顔を出している。

 セクターでは、海運業、銀行業、証券などが上昇率上位で、その他も全般堅調。一方、サービス業、精密機器、医薬品の3業種が下落した。東証1部の値上がり銘柄は全体の68%、対して値下がり銘柄は28%となっている。

 先週末から海外主要市場の多くが休場となっているが、週明けの日経平均は米雇用統計の内容を好感して3万円台を回復してきた。米長期金利が1.73%まで上昇(債券価格は下落、2日の米債券市場は短縮取引)し、さすがに値がさグロース(成長)株の一角はやや軟調だが、ファーストリテや先行き期待の高まる半導体関連株は上昇。メガバンク株はいずれも3%前後上昇するなど、株式相場全体の地合いは良好と言えるだろう。

 新興市場ではマザーズ指数が前引けにかけてマイナスに転じ、3月18日に付けた直近高値(1256.51pt、取引時間中)を前に伸び悩んでいる。ただ、インターネット証券の売買代金ランキングを見ると、先週末から東エレクなど主力半導体株に個人投資家の物色の矛先が向いているようだ。また、本日は結晶・レーザのグローバルニッチトップ企業として注目されるオキサイド<6521>が新規上場した影響もあるだろう。オキサイドは買い殺到でまだ初値を付けていない。直近上場のベビーカレンダー<7363>も子育て関連銘柄との位置付けから連日でストップ高を付けており、マザーズ指数こそ伸び悩んでいるが個人投資家の物色意欲は強いとみられる。

 さて、米国は今晩から取引が再開されるが、欧州の主要市場は本日も休場。香港の取引再開は7日となる。連休前1日の米市場ではイースター(復活祭)の休暇ムードが強く、システム的な売買が中心だったという。東京市場でも海外勢の取引参加が少ないとみられ、2日の東証1部売買代金は2兆2403億円とやや低調。本日ここまでも1兆円をやや上回る程度にとどまっている。先物市場も売買は少なく、2日はそうしたなかで外資系証券の買い越しが観測された。1日まで外資系証券が入れ替わり売り越ししていたのとは様相が異なる。

 日経平均は2日、5日と続けて朝方からかなり高く始まっているが、良好な米経済指標等を受けて他市場のエクスポージャーのヘッジを目的とした機械的な買いも入っている可能性がありそうだ。おおむね強気ムードだろうが、イースター休暇明けの海外投資家の動きは少々気になるところだ。

 また、米5年債利回りの上昇なども話題となっている。米連邦準備理事会(FRB)の金融政策変更を織り込む動きとみられており、こちらも株式相場にどのような影響を与えるか注目しておきたい。
(小林大純)