日経平均は反発。182.30円高の32750.41円(出来高概算7億5014万株)で前場の取引を終えている。

 前週末10日の米国株式市場のダウ平均は391.16ドル高(+1.15%)と反発、S&P500は67.89ポイント高(+1.56%)、ナスダック総合指数は276.66ポイント高(+2.05%)と大幅反発。アトランタ連銀のボスティック総裁やサンフランシスコ連銀のデイリー総裁が追加利上げの可能性も除外せず、ミシガン大消費者信頼感指数の期待インフレ率も予想外に上昇したため一時伸び悩んだ。しかし、市場の利上げ終了観測が根強く、終盤にかけて金利が再び低下したことで上げ幅を拡大した。堅調な展開となった米株市場を横目に、日経平均は前週末比250.04円高の32818.15円と反発でスタート。その後はプラス圏で推移するも上げ幅をやや縮小している。

 個別では、東エレク<8035>やディスコ<6146>などの一部の半導体関連株、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株が堅調に推移。また、ファーストリテ<9983>、トヨタ自<7203>、アドバンテ<6857>、任天堂<7974>、ソシオネクスト<6526>、JT<2914>なども上昇した。第3四半期は収益回復加速し大幅増益決算となった住友ゴム<5110>や上半期大幅上振れ着地で通期増益幅は一段と拡大したゼンショーHD<7550>が急騰、レオン自動機<6272>、ブレインパッド<3655>、ブイ・テクノロジー<7717>が値上がり率上位となった。

 一方、川崎船<9107>や郵船<9101>、商船三井<9104>などの海運株が軟調に推移した。また、日本航空<9201>やANAホールディングス<9202>などの空運株、レーザーテック<6920>、ソニーG<6758>、ソフトバンクG<9984>、三菱重工業<7011>、ホンダ<7267>、リクルートHD<6098>なども下落した。ほか、7-9月期大幅減益で通期予想を下方修正した資生堂<4911>が急落、イーレックス<9517>、ホソカワミクロン<6277>、ゲオホールディングス<2681>などが値下がり率上位となった。

 セクターでは、倉庫・運輸関連業、その他製品、ゴム製品が上昇率上位に並んでいる一方で、海運業、化学、空運業などが下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は41%、対して値下がり銘柄は56%となっている。

 本日の東京株式市場は買いが先行した。前週末の米主要株価指数が値幅を伴って上昇したことに加えて、米長期金利の上昇が一服したことから国内の投資家心理は改善した。また、東エレク<8035>が今期の業績予想を上方修正したことも国内の半導体関連株の上昇につながり、ハイテク株高が指数をけん引している。ただ、利益確定の売りや戻り待ちの売りが出て、上値を抑えている。そのほか、アジア市況では、香港ハンセン指数が上昇する一方で上海総合指数が軟調に推移している。

 さて、後場の日経平均は引き続きプラス圏を維持するか。前週はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が演説のなかでインフレ動向によっては政策金利を再び引き上げることを示唆し、そのほかのFRB要人からも追加利上げの余地を残す発言が散見された。今週は、14日に10月消費者物価指数(CPI)、15日に10月小売売上高と金融政策に影響を与える経済指標発表が控えている。また、17日にはつなぎ予算の期限を迎えて政府機関閉鎖の懸念もくすぶっており、買い進む材料に乏しいなか上げ幅は限定的となる可能性がある。そのほか、米株先物やアジア市況を横目に、決算発表を終えた個別材料株に物色意欲が続くか注目しておきたい。
(山本泰三)