日経平均は小幅安。1.48円安の33422.93円(出来高概算6億5008万株)で前場の取引を終えている。

 前日16日の米国株式市場のダウ平均は45.74ドル安(-0.13%)と反落、S&P500は5.36ポイント高(+0.12%)、ナスダック総合指数は9.84ポイント高(+0.07%)と小幅に上昇。ウォルマートなど主要小売企業の悲観的な消費見通しを警戒した売りが広がった。ナスダックも需要鈍化懸念が重しとなり、上値の重い展開となったが、長期金利の低下が支援し終盤にかけてプラス圏を回復した。まちまちとなった米株市場を受けて、日経平均は79.56円安の33344.85円と続落して取引を開始した。ただ、買い戻しが広がり下げ幅を縮小すると前日終値付近でもみ合う展開となった。

 個別では、東エレク<8035>やディスコ<6146>、レーザーテック<6920>などの一部の半導体関連株、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株の一角も軟調に推移した。また、アドバンテ<6857>、ソニーG<6758>、キーエンス<6861>、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、トヨタ自<7203>、任天堂<7974>なども下落した。ほか、ギフティ<4449>、インフォマート<2492>、ネットプロHD<7383>などが値下がり率上位となった。

 一方、川崎船<9107>や郵船<9101>などの海運株、日本航空<9201>やANAホールディングス<9202>などの空運株が堅調に推移。また、信越化<4063>、三菱重工業<7011>、JT<2914>、ゆうちょ銀行<7182>なども上昇した。高水準の自己株式取得実施を発表したC&FロジHD<9099>や中期成長織り込む局面として国内証券が目標株価を引き上げたTOWA<6315>も上昇、サイボウズ<4776>、酉島製作所<6363>、広済堂ホールディングス<7868>が値上がり率上位となった。

 セクターでは、空運業、精密機器、陸運業などが上昇率上位に並んでいる一方で、石油・石炭製品、その他製品、ゴム製品などが下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は64%、対して値下がり銘柄は33%となっている。

 今日の東京株式市場は売りが先行した。さえない値動きとなった米主要株価指数を横目に、外為市場では1ドル=150円60銭台と昨日15時頃と比べて円高・ドル安に振れたことが、輸出株などの買いを手控える要因となった。一方、ナスダック総合指数やフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)などが小幅ながら上昇したことが、ハイテク株の株価を支えた。また、昨日の日経平均が前場に安値をつけた後は下げ渋ったことから、本日の下値も堅く、前場中ごろにはプラス圏に浮上した。その後は決算発表一巡で手掛かり材料に乏しい中、前日終値付近でもみ合う展開となった。アジア市況では、香港ハンセン指数及び上海総合指数がともに軟調に推移している。

 WTI原油先物価格は一時1バレル=72ドル台と、7月の水準まで大幅に下落した。OPECとその同盟国による供給抑制にもかかわらず、アメリカの原油の在庫が増加傾向にあることに加えて、中国経済をはじめ世界経済が減速して原油の需要が落ち込むとの見方が広がっているようだ。また、イスラエルとハマスの戦闘が近隣地域の紛争に拡大し、中東からの原油供給を危うくするとの懸念は現状大きく影響していない。インフレ再燃にもつながりかねない原油価格の動向には、引き続き注目しておきたいところだ。さて、後場の日経平均は引き続きこう着感の強い値動きになりそうだ。決算発表の一巡による手掛かり難から、中小型の材料株にも物色意欲が高まってくる可能性があろう。
(山本泰三)