日経平均は反落。145.82円安の33479.71円(出来高概算6億2730万株)で前場の取引を終えている。

 前週末24日の米国株式市場のダウ平均は117.12ドル高(+0.33%)、S&P500は2.72ポイント高(+0.06%)と続伸。ナスダック総合指数は15.00ポイント安(-0.11%)と小幅安。イスラエル及びハマスの休戦で中東情勢悪化への警戒感が緩和したほか、サービス業PMIの予想外の改善で消費に楽観的見方が広がりダウは一段高となった。終盤にかけてクリスマスラリーへの期待にダウは上げ幅を拡大した。一方、長期金利の上昇でハイテク株は軟調に推移、まちまちとなった米株市場を横目に、日経平均は前週末比84.50円高の33710.03円と3営業日続伸でスタートした。その後は、マイナス圏に転落する展開となっている。

 個別では、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株が軟調に推移。また、JR東<9020>やJR東海<9022>などの陸運株、日本航空<9201>やANA<9202>などの空運株、ソフトバンクG<9984>、サイバーエージェント<4751>、キーエンス<6861>、TOWA<6315>、三菱重工業<7011>なども下落した。ほか、9年ぶりの公募増資実施を発表したゼンショーHD<7550>が大幅下落、Ubicomホールディングス<3937>、クロスキャット<2307>、TSIホールディングス<3608>などが値下がり率上位となった。

 一方、川崎船<9107>や日本郵船<9101>など、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株が堅調に推移。また、ファーストリテ<9983>、ソニーG<6758>、リクルートHD<6098>、アドバンテ<6857>、JT<2914>なども上昇した。ほか、1対2の株式分割実施を発表したニチモウ<8091>が上昇、ネットプロHD<7383>、システナ<2317>、KOKUSAI<6525>などが値上がり率上位となった。

 セクターでは、非鉄金属、電気・ガス、輸送用機器などが下落率上位に並んでいる一方で、海運業、鉄鋼、その他金融業が上昇率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は36%、対して値下がり銘柄は60%となっている。

 今日の東京株式市場はやや買いが先行、米年末商戦の出足が好調と伝えられるなか、年末高を期待した展開が意識されている面があった。ただ、買い一巡後は失速して上げ幅を縮小し、前場中ごろにはマイナス圏に転落した。今週は経済・労働統計の発表スケジュールもなく、手掛かり材料難のなか、前週末にかけての上昇に対する利食い売りが広がっている可能性がある。そのほか、アジア市況では、不動産不況を背景とした金融リスクの高まりへの警戒感が根強く、香港ハンセン指数や上海総合指数がともに軟調に推移している。

 さて、後場の日経平均はマイナス圏での軟調推移が続くか。勤労感謝の日の休場を挟んだ週の翌週は昨年まで2年連続で日経平均がマイナスパフォーマンスとなっているようだ。年末とクリスマス休暇を控えた機関投資家のポジション整理の売りが一時的に高まる傾向があるという。また、11月30日はMSCI日本株指数に絡む銘柄入れ替えの売買による一時的な波乱が生じる可能性もある。ただ、米国の利上げサイクルが終了したとの投資家の見方は強まっており、ネガティブな材料も乏しい。そのほか、25日移動平均線が75日線を下から上に抜けてゴールデンクロスを形成しており、テクニカル面でも追い風となっている。総じて、下げ幅を大きく広げる展開は想定しにくく、マイナス圏でもみ合う展開となりそうだ。
(山本泰三)