日経平均は5日ぶり反発。15日の米株式市場でNYダウは303ドル高と6日ぶり反発。イタリア国債利回りの急騰を受けて欧州中央銀行(ECB)が緊急会合を開催、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)で購入した債券の償還金再投資を示唆したことが安心感をもたらした。連邦準備制度理事会(FRB)が予想通り連邦公開市場委員会(FOMC)で27年ぶりとなる0.75ptの利上げを決定するとあく抜け感から買いが広がった。パウエル議長が0.75ptの利上げが異例であることを強調し金利が低下すると終盤にかけてハイテク株の買いが強まった。ナスダック総合指数は+2.50%と大幅続伸した。

 米株高を受けて日経平均は389.36円高からスタート。朝方は買い戻しが先行し、午前中ごろには26947.70円(621.54円高)まで上昇した。しかし、アジア市況の軟調推移に加え、朝方大きく上昇していた時間外取引のナスダック100先物が上げ幅を縮めるに伴い、前引けにかけては騰勢を弱めた。午後は香港ハンセン指数やナスダック100先物が下落し、下げ幅を広げたこともあり、大引けまで上げ幅を縮める展開となった。

 大引けの日経平均は前日比105.04円高の26431.20円となった。東証プライム市場の売買高は11億3069万株、売買代金は2兆6416億円だった。セクターでは水産・農林、繊維製品、輸送用機器を筆頭に全般買い優勢。一方、海運、サービス、化学、倉庫・運輸の4業種が上昇した。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の66%、対して値下がり銘柄は31%となった。

 個別では、レーティングの格上げが観測されたファーストリテ<9983>が上昇し、ソニーG<6758>、SMC<6273>など値がさ株の上昇が大きめ。トヨタ自<7203>や三菱自<7211>など自動車株が大幅高となり、三菱重工<7011>や川崎重工<7012>の防衛関連、三菱商事<8058>、三井物産<8031>の商社株、日本製鉄<5401>など資源関連の一角も高い。中国南方航空が737マックス機のテスト飛行を実施したとの報道を受けて米ボーイングが買われたことで、東レ<3402>が急伸。岸田首相が「県民割」の対象旅行先を7月前半から全国に広げると表明したことを好感し、エイチ・アイ・エス<9603>、エアトリ<6191>など旅行関連の一角が強い動き。今期見通しが好感されたコーセル<6905>、中計目標を引き上げたキョウデン<6881>もそれぞれ大きく上昇した。

 一方、ソフトバンクG<9984>や東エレク<8035>は高く始まったものの、その後失速して下落転換。リクルートHD<6098>、信越化学<4063>、三井ハイテック<6966>なども朝高後に下落に転じた。また、SHIFT<3697>やラクス<3923>、Sansan<4443>などグロ−ス株で寄り天井後に大幅下落したものが多い。ほか、川崎汽船<9107>が大きく下げ、郵船<9101>、商船三井<9104>も下落した。レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>の半導体関連株も弱い動き。ハイテク株では新光電工<6967>が急落し、イビデン<4062>も売られた。カカクコム<2371>は「食べログ」を巡る訴訟で東京地裁が賠償命令を下したことが嫌気されて後場に急落、東証プライム値下がり率上位に入った。MSOL<7033>は決算を受けた前日の急落に続き大幅下落。ほか、レノバ<9519>やレーティングの格下げがあったKLab<3656>が値下がり率上位にランクイン。