日経平均は7日続伸。18日の米株式市場でダウ平均は115.14ドル高と続伸。週次失業保険申請件数の減少を受けた追加利上げ観測が序盤は上値を抑制したが、連邦政府の債務上限問題の進展期待から強含んだ。ハイテク株は終日堅調で相場をけん引、ナスダック総合指数は+1.50%、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は+3.16%とそれぞれ大幅に続伸。米ハイテク株高や一段と進行した為替の円安を追い風に日経平均は273.43円高からスタートし、バブル崩壊後の高値を更新、開始直後に30924.57円(350.64円高)まで上昇した。一方、高値警戒感からの利益確定売りが上値を抑制。他方、乗り遅れた投資家の買いや売り方の買い戻しが下値を支え、日経平均は終日堅調に推移。今晩は米連邦準備制度理事会(FRB)高官らの発言機会が予定されており、午後は様子見ムードが強く膠着感を強めた。

 大引けの日経平均は前日比234.42円高の30808.35円となった。東証プライム市場の売買高は12億7383万株、売買代金は3兆4098億円だった。セクターでは精密機器、サービス、機械が上昇率上位に並んだ一方、銀行、パルプ・紙、陸運が下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の44%、対して値下がり銘柄は52%だった。

 個別では、ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、信越化学<4063>の値がさ株が上昇。東エレク<8035>、SUMCO<3436>の半導体の一角や、太陽誘電<6976>、ローム<6963>、富士電機<6504>のハイテク、リクルートHD<6098>、ラクス<3923>、マネーフォワード<3994>のグロース(成長)株なども高い。東芝<6502>と事務機の生産部門を統合すると報じられたリコー<7752>が大きく上昇したほか、半導体企業の対日投資に関する報道が相次ぐなか、半導体工場建設関連のジャパンマテリアル<6055>が急伸。車載電池の強化など前日に開催されたグループ戦略説明会の内容が評価されたパナソニックHD<6752>も高い。今期の増益および増配見通しが好感されたアーレスティ<5852>は急騰し一時ストップ高を付けた。自社株買いを発表したフジメディア<4676>も買われた。

 一方、アドバンテスト<6857>、ルネサス<6723>など高値警戒感の強い半導体株の一角は利益確定売りで下落。三井住友<8316>、りそなHD<8308>の銀行、T&DHD<8795>、第一生命HD<8750>の保険も軒並み下落。ほか、郵船<9101>、商船三井<9104>の海運、JR西日本<9021>、JR東海<9022>の陸運、JAL<9201>、ANAHD<9202>の空運、NTT<9432>、KDDI<9433>の大手通信などが軟調。ヤクルト本社<2267>、日本郵政<6178>、JT<2914>などディフェンシブ系の一角も冴えない。三井物産<8031>、三菱商事<8058>など商社株は一時年初来高値を更新も、後場に失速して下落に転じた。