[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;27232.38;-26.00
TOPIX;1793.66;-0.93


[後場の投資戦略]

 2021年の米国株相場は波乱のスタートとなり、本日の東京市場もこれにつれて売りが先行する展開となった。本日行われる米ジョージア州の上院決選投票で民主党が2議席を確保し、大統領と上下院を民主党が握る「ブルーウェーブ」実現の可能性が高まったとの見方が浮上。民主党の掲げる法人増税、また積極的な財政政策に伴う金利上昇などへの警戒感から4日の米国株は利益確定売りがかさんだ。米株の変動性指数(VIX)は12月31日の22.75から26.97(+4.22)に上昇しており、12月29日の当欄で指摘した「楽観ムードこそ最大のリスク要因」だったのだろう。

 しかし、やはりというべきか日経平均は押し目らしい押し目とはなっておらず、日足チャートを見ると27000円台での値固めといった動きだ。12月29日に27000円を大きく上回ってくると、市場では2021年内の目標として29000円〜30000円といった声が増え、先高期待を背景に押し目買いが入りやすいと考えられる。

 年末にかけて日経平均の急な上昇へのヘッジとしてコールオプション(買う権利)の売買が活発だったことから、12月29日の急伸はコールの売り手が損失を埋めるために日経平均先物に買いを入れたというあたりが実情だろう。ただ背景はどうであれ、一度上げたものはなかなか下押ししないというのがコロナショック後の動きだ。もちろん日銀による上場投資信託(ETF)買いの影響も大きいだろうが、空前の金融緩和で「株高に乗り遅れまい」とするマネーがなお多くあることが窺える。

 とはいえ、米ジョージア州の上院決選投票を前に、個別株の物色動向には慎重姿勢も垣間見れる。投資資金を集めているのはデジタル化の恩恵が期待できる半導体関連株、それに「ブルーウェーブ」でも間違いなく物色人気に乗りそうな環境車関連株などに限られる。半導体関連は米アプライドマテリアルズ(AMAT)によるKOKUSAI買収価格引き上げという材料も加わって買いやすさがあるのだろう。ただ、東エレクも取引時間中の上場来高値更新後は上値が重い。

 東証株価指数(TOPIX)は0.05%の下落で前場を折り返しており、日銀のETF買いは実施されない公算が大きい(なお、4日の日銀ETF買いは従来の701億円から501億円に減額されていた)。後場は様子見ムードが一段と強まり、前日終値近辺での小動きが続くとみておきたい。
(小林大純)