[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;30402.46;+488.13
TOPIX;2006.83;+22.80


[後場の投資戦略]

 本日の日経平均はFOMCを無難に通過したことで大幅反発し、3万円台を回復してきた。主力株はバリュー(割安株)・グロース(成長株)を問わず軒並み堅調で、とりわけグロース株の先行き懸念が後退したことで新興株中心のマザーズ指数も戻り歩調を強めている。

 従前に当欄で述べたことがあるが、米連邦準備理事会(FRB)は過度な資産高をけん制しつつも、積極的な財政支出を催促してきた経緯があるだけに、それが実現した局面で自ら金融引き締めに傾くことは政治的に難しいところだろう。ただ、注目点の1つだった米銀の資本規制である「補完的レバレッジ比率(SLR)」の特例延長については、「数日中に発表する」として今回判断は示さなかった。民主党政権に復帰し、潤沢なマネー供給を継続しつつも資本規制や取引規制を強化するシナリオは十分考えられる。今後も米金融政策を注視する必要はあるだろう。

 また、FOMC通過後にいったん上げ幅を縮めた米長期金利だが、足元の時間外取引では再び強含んでいるもようで、上昇継続への懸念も依然くすぶるだろう。テーパリング(金融緩和縮小)のスケジュールを考慮すれば来年の利上げ開始は現実的でないとの見方がある一方、市場参加者の念頭にあるのは「景気過熱」による金融政策の急転換なのかもしれない。実際、米国のブレークイーブン・インフレ率(期待インフレ率の指標)は上昇が続き、2.3%台に乗せてきた。直近の消費者物価指数(CPI)を見ると日米とも生活物価の下押し圧力は強そうだが、潤沢なマネー供給のもと「資産インフレ」観測は根強い。

 景気敏感株が軟調というわけでないが、値上がりが目立つのが株価指数の上昇に連動する主力株、それに業種別でも株高の恩恵を受ける証券セクターというのが、先行きに関する市場参加者の見方を映しているように思われる。
(小林大純)