[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;28830.90;+283.92
TOPIX;1983.22;+10.04


[後場の投資戦略]

 本日の日経平均株価は、上昇してスタートした後じりじりと上げ幅を拡げる展開となった。アジア市況や米株先物がもみ合い展開となっているが、日経平均は前週末の米株高を好感する動きに加えて、決算発表を終えた銘柄中心に物色が向かっている。

 新興市場は上値の重い展開が続いている。マザーズ指数やグロース市場の時価総額上位20銘柄で構成される東証グロース市場Core指数は、上昇してスタートしたあとじりじりと上げ幅を縮小した。米国でインフレピークアウト期待が高まり堅調な展開が続くなか、国内の個人投資家もこうした流れを好感する動きが優勢となった。また、新興市場でも決算発表が本格化しており、米株高の流れを引き継いで12日に決算を発表した銘柄など個別材料株もポジティブな反応をみせている。ただ、米長期金利が2.8%台と高水準で推移しており、バリュエーション面での割高感が意識されやすいグロース株を積極的に買い進む動きは乏しい様子。前引け時点で東証グロース市場Core指数が0.77%高、東証マザーズ指数が0.71%高となった。

 さて、直近の日経平均株価は想定外の強さとなっておりこれまで何度も押し返されてきた28000円を大きく突破したあとも28000円台で推移、本日は28800円台まで上昇している。7月半ばからのハイテク・グロース株を中心としたリバウンドが想定以上に続いていること、リセッション材料が出尽くしていることなどが挙げられている。物価が落ち着いてきていることもリバウンドの要因となっているだろう。

 ただ、やはり順調な持ち直しは長続きしないと感じている投資家も少なくない。米国の重要インフレ指標の減速を受けてインフレピークアウト期待が高まっているが、米7月のCPIとPPIの減速要因の大半はエネルギー価格で、食品価格などはむしろ上昇ペースが加速。住居費などの分野もほとんど減速していない。

 ブルームバーグが実施した最新の月間調査でエコノミストらは、インフレ予測を2023年の各四半期で引き上げたという。米金融当局がインフレ目標の基準値としている個人消費支出(PCE)総合価格指数は、来年末に平均で年率2.5%上昇と予想されており、7月時点の予想2.3%上昇から上方修正となるもようだ。インフレ抑制のために、米連邦準備制度理事会(FRB)が今後積極的に金融引き締めを行う根拠となる。また、FRB高官からけん制発言が相次いでいることは見逃してはならない。17日に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨にはある程度の注目が集まるだろう。

 そのほか、マーキー米上院議員(民主党)率いる米議員団が14日、台湾に到着した。2日間の日程で滞在するようだが、ペロシ下院議長による今月初旬の訪台以降高まっている中国との緊張が続く恐れがある。このような米中問題も見逃してはならず、ロシアのウクライナ侵攻など地政学リスクの高まりも忘れてはいけない。筆者も中長期的にはもう一度下落トレンドが再開する可能性があることを念頭に現在のリバウンド基調を見守っている。

 さて、後場の日経平均は、上げ幅をさらに広げる展開が続くか。前場に続いて決算発表を終えた個別材料株中心に物色が向かうか注目しておきたい。