[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;27827.16;-44.95
TOPIX;1954.00;-3.56

[後場の投資戦略]

 米中間選挙の投票結果が進んでいる中、様子見ムードが強く、本日の日経平均は動意に乏しい展開。ただ、2日間で670円以上も上昇した直後ということを踏まえると、かなり底堅く推移しているといえる。10月3日の25621.96円をボトムに、その後は緩やかながら下値と上値を徐々に切り上げていくトレンドを形成しており、足元では10月の間ずっと上値抵抗線として作用してきた75日移動平均線を明確に上回ってきて推移している。テクニカルでは基調は明らかに好転してきている。

 今年、相場を大きく動かしてきた米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策も、まだ利上げが続くとはいえ、利上げ幅縮小とターミナルレート(政策金利の最終到達点)のおおよその見込みは立ってきた。また、利上げ停止の時期も恐らく来年3−5月頃ということで市場のコンセンサスも形成されている。今年最大の株価の下落要因であったFRBの「超大幅連続利上げ」劇場の終焉が近づく中、11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の世界の株式市場の動きを見ていると、相場はどうしてでも上に行きたがっているような様子だ。

 米中間選挙については、事前の報道ですでに少なくとも下院では野党・共和党が過半数議席を獲得する公算が大きいと伝わっている。民主党が掲げる増税などの市場にとってネガティブな政策が成立しにくくなることや、選挙後は株高になりやすいというアノマリーを意識した買いから、株式市場は上昇基調を続けている。

 一方、選挙結果が判明した時点では「Buy the rumor, sell the fact.(噂で買って、事実で売る)」の動きから一時的に売りが出そうな恐れもある。しかし、米国では投資信託の節税対策売りなどで季節的に弱い10月を過ぎて上がりやすい時期に入ってきていることに加え、FRBの利上げ工程の全貌もおおよそ明らかになってきている中、株式市場は新たな売り要因を探すのに疲れてきている様子。また、日米ともに長期目線の機関投資家はすでに換金売りが一巡し、新たに大きく売る程の持ち高状況でもないだろう。金利のボラティリティー(変動率)も落ち着いてきている中、10日の米10月消費者物価指数(CPI)でよほどの大幅な上振れがない限り、「中間選挙アノマリー」、「季節性要因」、「身軽なポジション」を拠り所に相場は上値を試しに行く展開となりそうだ。

 ただ、その際は、前日の当欄(「短期筋買いで上振れ基調も長期筋は様子見決め込み」)でも指摘した通り、あくまで今の局面で積極的に動いてくるのはトレンドフォロー型ファンドなどの短期筋が主体に限られる。相場が上を試しにいっても、その流れに長期目線の投資家がどこまで付いていくのかには疑問符が付く。当面の上昇相場には常に賞味期限があることを忘れないでおきたい。
(仲村幸浩)