10日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める動きになりそうだ。9日の米国市場はNYダウが638ドル安だった。中国上海の一部区域で都市封鎖が再開され世界経済の成長鈍化懸念がくすぶり、週次の失業保険申請件数が予想以上に増え、労働市場の鈍化懸念が浮上し売りに一段と拍車がかかった。さらに、消費者物価指数(CPI)の発表を控え、高インフレへの警戒感も強まり終日軟調に推移。シカゴ日経225先物清算値は大阪比320円安の27910円。円相場は1ドル134円40銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。メジャーSQに絡んだ商いの影響も加わり、やや下へのバイアスが強まる可能性はあるだろう。日経225先物はナイトセッションで3月末の戻り高値まで上昇したことから、いったんは達成感が意識されやすいところでもある。

 ただし、売り一巡後は底堅さが見られる可能性はあるだろう。欧州中央銀行(ECB)が7月に量的緩和を終了すると決め、0.25%の利上げに踏み切る方針を示した。金融政策の正常化による欧州景気の減速が世界景気を下押しするとの警戒が強まる一方で、日銀は金融緩和政策の維持を強調しており、金利差を狙った海外勢による資金流入が意識されやすく、相対的に日本株の底堅さは見られそうだ。

 米国市場は終盤にかけて下落幅を広げる動きとなったが、10日に5月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることもあり、ヘッジ対応の売りが膨らんだ可能性がある。CTAによる仕掛け的な動きも意識されているようである。東京市場においてもCPI待ちの流れになると見られるが、相当織り込まれたと見られるため、CPI通過後のアク抜けも意識されやすいところだ。そのため、底堅さを見極めつつ、押し目を拾うスタンスになるだろう。

 また、ギャップダウンから始まることから、SQ値が下で決まる可能性がある。SQ値が支持線として機能するようであれば、押し目買いも入れやすくなると見られる。国内では政策期待も根強いことから、インデックスに絡んだ商いに振らされつつも、テーマ性のある銘柄などへの物色が見られるほか、相対的に出遅れている中小型株などを見直す動きも意識されそうだ。