為替の落ち着きを見極めつつ、押し目狙いのスタンス
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まろう。CPIの発表を受けて米国市場はハイテク主導の上昇となったが、円相場が1ドル129円30銭台と円高に振れて推移していることが重荷となりそうだ。昨日の日経平均は寄り付きで26500円を回復した後は、持ち高調整の動きが優勢だった。日銀が来週の金融政策決定会合で、大規模な金融緩和策に伴う副作用を点検すると報じられるなか、追加の政策修正が警戒されていた。そのため、ある程度の円高は想定されていたが、1ドル130円台を下回ってきたこともあり、慎重姿勢が強まりやすいだろう。
また、日経225先物はナイトセッションで一時25980円と節目の26000円を割り込む場面も見られた。その後は買い戻されていたが、先物主導で26000円水準を試す動きには注意が必要だろう。足もとでリバウンドの動きを見せていた指数インパクトの大きい値がさハイテク株へはショートが入りやすい需給状況になりそうだ。
そのほか、昨日は中小型株についても買い一巡後は軟化する銘柄が目立っていた。為替が一段と円高に振れるようだと、仕掛け的な動きにもつながりやすく、投資家のセンチメントを冷ますことになりそうだ。一方で、VIX指数は昨年4月以来の水準に低下するなど、米国の先安観は薄らいでいることから、底堅さが見られてくるようだと押し目拾いの動きも見られそうである。まずは為替の落ち着きを見極めつつ、押し目狙いのスタンスとなろう。