不安定な相場ながら、FOMC通過によるアク抜けも意識されやすい
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。日経225先物はナイトセッションで一時27360円まで買われ、25日線を捉える場面も見られた。終盤にかけて売られる格好となったが、75日、200日線水準で下げ渋る動きを見せており、売り一巡後の底堅さを見極めたいところだろう。米国では、いったん利上げを停止するといった期待もあったとみられ、失望売りも入ったと考えられる。イエレン米財務長官の発言を受けて売られる格好とはなったが、直近のリバウンドに対する反動の流れであり、改めて売り直す流れにはなりづらいと考えられる。また、FOMCでの0.25%の利上げは予想通りであり、売り一巡後はアク抜け的な動きも意識されそうだ。
日経平均は200日線が27363円、75日線が27235円辺りに位置しており、売り先行で200日線は下回ってくるだろうが、75日線辺りでの底堅さが見られるようだと、次第に押し目狙いの動きがみられよう。米国市場の流れから金融株は手掛けづらく、米系証券では一部の銀行の格下げも観測されている。為替市場では1ドル131円30銭台と円高に振れて推移していることから、輸出関連なども手掛けづらくさせそうだ。そのため、相対的にTOPIX型の弱い値動きが想定されるため、NTロングでのスプレッド狙いに向かわせよう。
また、マザーズなど中小型株についても朝方は売り優勢の展開になろうが、FOMC通過によるアク抜けも意識されやすく、売り一巡後の短期的なリバウンド狙いはありそうだ。また、期末接近で積極的な売買は限られるだろうが、日柄的には配当志向の物色が強まりやすいほか、PBR1倍割れや高ROE銘柄などへは押し目を拾う動きが見られそうである。