米国のトランプ政権はヘルスケア問題が暗礁に乗り上げたため、他の経済政策実施への尽力に努める。その一つとして、貿易赤字の縮小に焦点を当てている。米通商代表部(USTR)は声明の中で、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉にあたり、貿易赤字縮小を目指す方針を示した。新たなNAFTAで米国輸出の障壁を低くし、NAFTAメンバーが通貨操作を回避することを公約すべきだと主張した。



また、ロス米商務長官とムニューシン米財務長官は20日、ワシントンで米中経済対話を主催。こちらでも貿易不均衡問題に焦点があたった。ムニューシン財務長官は「米中が両国の利益を最大化することが重要」と述べるとともに、「中国が内需に焦点を当てることは米国にとり有益だ」とし、経済関係をより均衡していくことを中国に要請していく方針。ロス商務長官は、米国製品の対中輸出を増やす必要があるとし、「中国との貿易不均衡を是正する時期」と強調。対中貿易赤字の縮小を公約、中国に圧力をかけていく方針を示した。



経済やインフレの改善で、欧米の中央銀行が金融緩和の必要性が減ったとの見解を示している一方で、日本銀行が引き続き金融緩和を維持しているため、他国通貨に比べ円が割り安となっている。通貨操作で、米国政府が日本をも標的とする可能性も警戒される。円は当面下げにくい環境となる。