米アップル(AAPL/NASDAQ)が中国で自動車向け動力バッテリーの開発を進めているようだ。自動車用動力バッテリー中国大手の宇徳時代新能源科技股(本社:福建省宇徳市蕉城区ショウ湾鎮新港路1号、CATL)と極秘に提携。EV(電気自動車)向け駆動バッテリーの共同開発を進めているとされる。独自取材の内容として、中国紙の第一財経が21日付で伝えた。



アップルとCATLは、まったく関連性がないわけではない。CATLは、TDK(6762/東証)傘下の中国小型家電バッテリー企業であるアンペレックス・テクノロジー・リミテッド(ATL)の動力電池部門からスピンオフした企業だ。CATLの創業株主は、ATLの経営陣出身が多い。そのATLはアップル最大の電池サプライヤーという関係にある。



アップルは、以前からEVや自動運転車の開発に関心を示してきた。しかしその過程には紆余曲折がある。2015年に自動車開発計画「プロジェクト・タイタン」を始動させたものの16年10月、同プロジェクトの断念を宣言。自社単独製造を諦めて、自動車メーカーとの提携方式に切り替える方針を打ち出した。自動車というハードウェアではなく、自動運転向けのソフトウェア開発に専念する意向という。



しかし業界関係者は、「今回のCATLとの提携が事実であれば、アップルはやはり自動車本体の開発にも興味を持っている可能性が高い」と指摘。「自動運転EVの重要部品である動力バッテリー開発に参与するということは、アップルが自動運転車を自社製造するという野望を諦めていないことを意味する」と解説した。



一連の報道について、アップルとCATLはいずれもコメントを控えている。

自動車用バッテリーの分野で、CATLは急速にプレゼンスを高めている。足もとでは、パナソニック(6752/東証)、比亜迪(BYD:1211/HK)に次ぐ世界3位に位置する。中国化学・物理電源協会のまとめによると、BYDとCATLの自動車用バッテリー出荷量は、16年にそれぞれ7.4GWh、6.7GWhで国内上位2位。リチウムイオンバッテリーの同年販売収入はそれぞれ152億6000万人民元(約2505億円)、140億人民元とそろって100億人民元を超えた。これに深セン市沃特瑪電池、国軒高科、珠海銀隆新能源などが続く。一方、17年上半期に関しては、CATLが首位(動力電池の中国シェア20.98%)、BYDが2位(17.35%)で推移したという。



【亜州IR】