米国が原爆を投下してから72回目の「原爆の日」を迎えた広島。平和記念公園(同市中区)では6日、「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が開かれた。参列者は「平和の鐘」の響きとともに、投下時刻と同じ午前8時15分に黙とうを捧げた。



 第二次世界大戦中の1945年8月6日、米軍機B-29が広島市に原子爆弾を投下した。その後の数カ月で9万〜16万人近くの命が失われた。広島市によると、これまで原爆死没者名簿に記帳された人の数は計30万8725人。被爆者健康手帳を持つ全国の被爆者は、2017年3月末時点で16万4621人、平均年齢は81歳を超える。



 式典に参列した安倍晋三首相は「唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現が責務」とスピーチした。



 式典には、多くの被爆者や遺族が集まった。また過去3番目に多い約80カ国の駐日大使らと欧州連合(EU)の代表、国連関係者が参列。核保有5大国は米英仏露が参加した。田上富久長崎市長らも出席。全体の参列者は5万人と推計されている。



 松井一実市長は平和宣言で、7月7日に国連で採択された核兵器禁止条約に触れ、各国に核廃絶への取り組みの前進を求めた。



 日本は、この核兵器禁止条約に反対しており、安倍首相もスピーチで同条約に直接言及していない。当時の岸田文雄外相は記者発表で、「核兵器の違法化」を掲げる同条約よりも、これまで日本が23年間連続で国連に提出してきた『核兵器の究極的廃絶に向けた核軍縮』に基づく、段階的な核兵器廃絶決議案を重視したい意向を示している。



 2016年11月の国会で野党による質問でも、反対理由について、安倍首相は「北朝鮮の核・弾道ミサイル開発が我が国の安全に対する重大かつ差し迫った脅威となっている中で、我が国の基本的立場に合致しない」と回答している。



 核兵器禁止条約は、賛成113カ国(決議案提出:オーストリア、ブラジル等)、反対35カ国(核保有国:アメリカ、ロシア、イギリス等 非保有国:日本、韓国、ドイツ、オーストラリア等)、棄権13カ国(核保有国:中国、インド、パキスタン等)だった。



(編集・甲斐天海)




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