米国2月NY連銀製造業景気指数は12.9と、予想を上回り5月来で最高となった。新規受注が22.1と1月6.6から大きく改善し、2017年9月来で最高となった。また、出荷も18.9と8.6から上昇。米中第1段階貿易合意の成立で一部の関税が解除されたほか関税率が引き下げられたことが製造業の需要拡大につながった。



しかし、この指数は15日までの調査結果であるため、新型肺炎の影響が完全に反映されていない。サプライチェーンの混乱で、全国的にこの楽観的な傾向が続くとは考えられていない。



■米国2月NY連銀製造業景気指数

景況指数:12.9(1月4.8、6カ月平均4.8)

新規受注:22.1(1月6.6、6.5)、2017年9月来で最高

出荷:18.9(8.6、10)

在庫:12.9(−0.7、2.7)

受注残:4.5(−2.7、−5.9)

雇用者数:6.6(9.0、8.1)

週平均就業時間:−1.0(1.3、2.2)



6カ月先予想



景況指数:22.9(1月23.6、6カ月平均21)

新規受注:27.5(1月31.4、27.1)

出荷:26.5(32.7、25.4)

在庫:−8.3(9.6、2.8)

受注残:1.5(4.8、2.5)

雇用者数:15(12.1、13.0)

週平均就業時間:8.3(8.9、5.0)



新型肺炎の感染拡大が深刻化・長期化した場合、世界経済、企業収益にも大きく影響しかねない。実際、米アップル社は新型肺炎の影響で中国での生産が遅れるほか、需要も鈍化するため1−3月期の売上高の目標達成が困難になると業績見通しを下方修正。



一方で、米中第1段階貿易協定を受けて、中国は豚肉など696品目対象とした対米追加関税を1年免除すると発表した。



製造業は米中第1段階貿易合意で受注が大幅改善したのもつかの間、新型肺炎の感染が新たな打撃となり再び活動が縮小する可能性もある。米国経済も新たなリスクに成長が当面抑制される可能性が懸念される。全米の製造業活動を示すISM製造業指数の2月分は49.5と1月の50.9から再び50を割り込み活動縮小を示すと予想されている。指数は3月2日に発表が予定されている。