米労働省が発表した9日までの週次新規失業保険申請件数は前週比18.1万件増の96.5万件と、前回78.4万件から予想以上に急増し100万件台に乗せた8月22日までの週以来の高水準となった。2週連続での増加で、上昇幅はパンデミック発生による経済封鎖が開始し3000万件急増した3月末以降で最大を記録。1月1日までの失業保険継続受給者数も前週比19.9万人増の527.1万人と、前回507.2万人から減少予想に反して増加し1カ月ぶり高水準となった。大都市カリフォルニア州では申請件数が前週比13%増と、大規模ロックダウンが引き続き響き、全体指数にも影響を与えた。新型コロナウイルス感染急増による規制強化で、失業者は思ったように減少しない。



年末に合意された9000億ドル規模の追加経済対策やワクチンの普及に加えて、パイデン次期政権下での大規模追加経済対策が奏功し、今後の労働市場に改善余地もあるが、期近のリスクは依然下方。連邦準備制度理事会(FRB)が実施している量的緩和の縮小の開始もかなり先となると見られる。FRBのパウエル議長はプリンストン大での質疑応答で、労働市場にはかなりのたるみが存在し、強い労働市場に回復させることに焦点にあてると述べた。また、経済はFRBの責務目標水準に程遠く、出口戦略を協議する時期にはないとし、「利上げも程遠い」と、当面、ゼロ金利や現行ペースの資産購入を維持する方針を再表明。引き続きドルの上昇も抑制されると見る。