商務省が発表した1月小売売上高は前月比+5.3%と、昨年9月来のプラスに転じた。伸びは予想+1.1%を上回り6月来で最大を記録。変動の激しい自動車を除いた小売売上高は前月比+5.9%と、伸びは6月来で最大。昨年末に成立した9000億ドル規模の追加経済対策の一環の政府による国民への現金供給が奏功した。家電製品への支出が14.7%増と項目別では最大の伸びを示した。そのほか、在宅勤務が続いたため家具や住宅関連への支出も目立ち12%増。オンラインストアでの支出は11%増となった。パンデミックによる外出規制で落ち込みが激しかったレストラン関連でさえ6.9%増となった。ガソリンスタンドでの支出は4%増。大幅な上昇は、パンデミックにより、季節調整が困難となったことも背景となっている模様。



特に国内総生産(GDP)の算出に用いられる自動車、建材、給油、食品を除いたコアの小売りも前月比+6.0%と、やはり昨年9月来のプラスで6月来で最大の伸びとなり1-3月期GDP成長に大きく貢献する可能性がある。商務省と類似したモデルを使用しているため注目されるアトランタ連銀のGDP成長率見通しで1-3月期分は従来の4.51%から9.5%へ引き上げられた。



インフレの上昇や速やかな回復で、一部投資家はFRBによる金融緩和の出口戦略の実施が早まるとの見方を強め始めた。しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)は本年初めて開催された1月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨において、依然目標達成には程遠く、資産購入策の縮小協議を開始するのは時期尚早との考えで、当面金融緩和の維持が必要との方針を再表明した。最近のインフレの上昇は世界的に数十年にわたったディスインフレの状況の中、パンデミックがさらにデフレの要因となったことへの反動に過ぎず一時的との見方を変えていない。市場が警戒していたテーパリンは現状では程遠いことを強調している。