短期投機家・投資家の円の売り持ち高は2019年来2年ぶり最大となった前々週から小幅減少した。しかし、依然高水準。市場が円売りに傾斜していたことも先週、円が反発した理由となる。



今週は米財務省が国債入札を控えており、債券相場が軟調に推移する可能性がある。さらに、6月消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)などでインフレ率の伸びが鈍化すると見られている。しかし、予想を上回ると、さらなる金利上昇に繋がる可能性がある。また、米国経済の7割が消費を占めるため6月小売売上高にも注目。5月にマイナスに落ち込んだ消費が十分に回復できないと、景気回復への期待も後退する。金利の上昇も抑制されることになる。



金融政策では日銀とカナダ中銀、NZ準備銀が金融政策決定会合を予定している。カナダ中銀は先進諸国の中で初めて量的緩和の縮小を発表したが、一段の縮小を発表する公算。一方、日銀は当面、大規模緩和を維持する方針を示すと見られている。



その他、連邦準備制度理事会(FRB)は14日に地区連銀経済報告(ベージュブック)を公表する。この結果は、27日、28日に予定されている次回FOMCでの金融政策決定における材料となる。また、パウエルFRB議長は14日下院金融サービス委員会で、15日には、15日には上院銀行委員会の公聴会で金融政策や経済情勢に関する半期に一度の証言を予定している。証言に向けて公表された金融政策報告の中では、ワクチンの普及や緩和的な金融・財政政策支援により経済の強い成長がもたらされたとしたが、昨年の深刻なリセッションから立ち直り、大きな進展が見られるまで、支援を続ける方針を再表明。短期的な物価上昇見通しの上方リスクが高まったとしながらも、一過性の要因が物価を押し上げているとの見方に変わりはない。



英国のジョンソン首相はデルタ株感染が拡大する中、19日にパンデミック抑制の規制を全解除するかどうかの最終決定を下す見込みとなっており、注目される。





■今週の主な注目イベント



●米国

13日:6月消費者物価指数(CPI)

14日:6月生産者物価指数(PPI)、連邦準備制度理事会(FRB)は14日にベージュブック、パウエルFRB議長が下院金融サービス委員会の公聴会で金融政策や経済情勢に関する半期に一度の証言、エバンズ・シカゴ連銀総裁講演

15日:7月ニューヨーク連銀景況指数、フィラデルフィア連銀景況指数、新規失業保険申請件数、6月輸入物価指数、6月鉱工業生産・設備稼働率

パウエルFRB議長が上院銀行委員会の公聴会で半期に一度の証言

16日:6月小売売上高、5月企業在庫、7月ミシガン大消費者信頼感指数、5月対米証券投資、ウィリアムズNY連銀総裁が演説



●欧州

12日:ユーロ圏財務相会合

13日:仏、独、CPI

16日:ユーロ圏CPI



●日本

16日:日銀金融政策決定会合、黒田総裁が会見



●中国

13日:貿易収支

15日:4-6月期GDP