今週は米国では10月小売売上高や住宅、製造業関連指標に注目が集まる。特に小売売上高で経済の7割を占める消費動向を確認していく。小売売上高は3カ月連続の増加で、伸びは9月から拡大する見込み。サプライチェーン混乱が持続する中、新型コロナウイルスの変異株感染が一段落し、累積需要などに消費の強い回復が期待されている。また、供給不足を警戒し、年末商戦が前倒しで開始されていることが報告されており、ポジティブサプライズの可能性もある。住宅着工件数・建設許可件数は改善が予想されているが、コスト上昇が伸びを抑制しネガティブサプライズの可能性も除外できない。



インフレの上昇で、米連邦準備制度理事会(FRB)が資産購入縮小ペースを計画より早め来年6月前に終了、早期利上げを実施すると予想するエコノミストもいる。利上げの行方を探る上で、クラリダFRB副議長などFRB高官の発言にも注目が集まる。一方でミシガン大消費者信頼感指数は10年ぶり低水準に落ち込んだ。米国経済の7割を占める消費鈍化で回復が滞りスタグフレーション懸念も根強く、ドルの上昇を抑制すると見る。



ユーロ圏、英国、日本では10月消費者物価指数(CPI)の発表が予定されている。世界的なサプライチェーンの混乱の影響で、ユーロ圏では過去最大の伸びを維持、英国では1992年7月以降29年ぶり最大の伸びを記録する見込み。ユーロ・ドルやポンド・ドルの下落が一段落する可能性がある。一方、日本のCPIは依然低迷する見通しで円売り基調を支援する可能性がある。



15日には米中首脳のビデオ会議が開催される。気候問題が主要議題になると見られる。中国主席はバイデン大統領を北京五輪に招待する見込みだと報じられている。





■今週の主な注目イベント



●米国

15日:11月二ューヨーク連銀製造業景気指数、米中首脳のビデオ会議

16日:10月小売売上高、10月輸入物価指数、10月鉱工業生産・設備稼働率、9月企業在庫、11月NAHB住宅市場指数、9月対米証券投資、バーキン米リッチモンド連銀総裁、ジョージ米カンザスシティー地区連銀総裁、ボスティック米アトランタ連銀総裁が討論会に参加、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁がフィンテック会議に参加

17日:10月住宅着工件数・建設許可件数

18日:新規失業保険申請件数、11月フィラデルフィア連銀景況指数、10月景気先行指数

19日:クラリダ米連邦準備理事会(FRB)副議長、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁が講演



●ユーロ圏

16日:GDP、仏、伊CPI

17日:ECBが金融安定報告発表、ユーロ圏CPI

19日:仏失業率



●英国

16日:失業率

17日:CPI

19日:消費者信頼感、小売売上高、BOE、ピル氏が講演



●日本

15日:GDP

17日:貿易収支

19日:CPI



●中国

15日:小売売上高、鉱工業生産