今週は引き続き南ア変異株の動向に注目が集まる。欧州の一部では新型コロナの拡大ですでに行動規制が強化されており、回復の遅れに警戒されている。ただ、パンデミック発生時とは、状況が大きく異なりワクチンや治療薬も使用が可能。さらに、先進国ではワクチン接種が進んでおり、効力が薄まるといえども、まったくないわけではない。欧州中銀(ECB)のデギンドス副総裁は「新たな変異株の経済への損傷は、パンデミック発生時に比べ少ない」としているほか、米連邦準備制度理事会(FRB)関係者もパンデミックによる影響が徐々に縮小しているとしており、リスクとしては低下しつつある。また、米国が再び行動規制に踏み切る可能性は少なく、回復はペースは鈍化も、引き続き継続すると考えられる。



また、再任された米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長と、イエレン財務長官のCARES ACT Relief(コロナ危機対応策)に関する上下議会証言に注目。2022年の早期利上げ観測が根強く、12月連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和縮小加速を決定する可能性も指摘される中、特に11月雇用統計にも注目が集まる。ハト派として知られるサンフランシスコ連銀のデイリー総裁でさえも、雇用統計やCPI動向次第では、12月のQE縮小ペースの加速を支持する可能性もあるとの考えを示した。



雇用統計以外でも、全米の製造業活動動向を示す11月ISM製造業景況指数や消費動向を見極めるためにISM非製造業景況指数や11月消費者信頼感指数など重要指標の発表が目白押しで注目される。



さらに、FRBは12月1日に地区連銀経済報告(ベージュブック)を公表予定。この結果は、12月開催のFOMCでの金融政策決定において参考となるため注目となる。特に、インフレ期待の上昇が見られた場合、市場の利上げ見通しが再び強まり、ドル買いが再燃する可能性もある。南ア変異株により利上げ確率は低下したものの金利先物市場は依然2022年の2回の利上げを織り込んでおり、ドルの上昇基調は変わらずか。





■今週の主な注目イベント



●米国

29日:10月中古住宅販売仮契約、11月ダラス連銀製造業活動、パウエルFRB議長、ウイリアムズNY連銀総裁あいさつ、ボウマンFRB理事討論会参加、

30日:9月FHFA住宅価格指数、9月S&P住宅価格指数、11月シカゴPMI、11月消費者信頼感指数、パウエルFRB議長、イエレン財務長官と上院銀行委で証言CARES ACTReliefコロナ危機対応策に関する、ウイリアムズNY連銀総裁がイベントで発言、クラリダFRB副議長がFRBの独立性に関し討論会に参加

12月1日:11月ADP雇用統計、11月製造業PMI速報値、10月建設支出、11月ISM製造業景況指数、地区連銀経済報告(ベージュブック)を公表予定、パウエルFRB議長、イエレン財務長官と下院金融サービス委でCARES ACT Reliefコロナ危機対応策に関する

2日:新規失業保険申請件数、ボスティック住宅価格に関する討論会参加、クォールズFRB理事が退任におけるあいさつ、デイリー、バーキンが講演

3日:11月雇用統計、ISM非製造業景況指数、10月製造業受注、10月耐久財受注ブラードが講演



●OPEC

12月2日:会合、増産の行方に注目



●日本

29日:日銀黒田総裁が講演、日本小売り



●中国

30日:非製造業、製造業PMI

12月1日:財新製造業PMI



●ユーロ圏

29日:消費者信頼感、独、スペインCPI

30日:ビルロワ・ドガロー仏銀総裁が講演、仏、伊GDP、ユーロ圏、仏、伊CPI

12月

1日:ユーロ圏、仏、独製造業PMI

2日:ユーロ圏、伊、スペイン失業率、、ユーロ圏PPI

3日:ユーロ圏小売り、サービスPMI



●英国

30日:英中銀、マン委員が講演

12月

1日:ベイリー中銀総裁が講演、製造業PMI