今週は、米国の4月の消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)などの重要インフレ指標に注目が集まる。また、日銀は3月会合の議事録を公表する予定。欧米英の中銀が金融政策の正常化を進める中、大規模緩和を維持する方針を示したが、今後の緩和解除の可能性を探る。もし、議事要旨で慎重な姿勢が確認されると、さらなる円売りに繋がると見る。



また、英国が国内総生産(GDP)を発表する予定で注目材料となる。FRBに続き英国中銀は4会合連続で利上げを決定。同時に、2023年度の英経済成長率が-0.25%と、マイナス成長に陥ると悲観的な見通しを示し、インフレも低下し始めたら急速に低下するとの見通しを示している。各国中銀は燃料費の高騰やインフレ高進と同時に、景気減速と、困難な局面に直面している。



FRBが特にインフレ指標として注目している燃料や食料品を除いたコアCPIは前年比で3月から伸びが鈍化する見込み。PPIも同様。3月にインフレがピークをつけた兆候が多く見られ始めている。金利の上昇が一段落した場合は、ドルの上昇も一段落する可能性がある。ただ、中国のパンデミックによる経済封鎖でサプライチェーン混乱が一段と深刻化する可能性があるほか、ウクライナ戦争の影響で、燃料や食料品、原材料価格の上昇が、インフレを一段と引き上げる可能性には警戒感が依然強い。



パウエル議長が75BPの利上げはFRBが検討する可能性が少ないと言及したことを受けて、FRBの高インフレ制御の能力を疑問視、信頼性に懐疑的な見方も浮上。今週はFRB高官のイベントが予定されており、発言に注目が集まる。



地政学的リスクでは9日がロシアの勝利の日にあたり、プーチン大統領が宣戦布告するとの警戒感もある。





■今週の主な注目イベント

●12-15日G7, 外相会談



●米国

9日:3月卸売在庫、卸売利上高

10日:メスター・クリーブランド連銀総裁、B/S正常化の中、金融政策や金融市場安定について、ボスティック米アトランタ連銀総裁が金融政策と経済に関し協議

ウィリアムズ米NY連銀総裁がNABEで講演、ウォーラー理事が討論会に参加、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁が司会

11日:4月消費者物価指数(CPI)ボスティック米アトランタ連銀総裁が討論会参加

12日:4月生産者物価指数(PPI)、週次新規失業保険申請件数、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁討論会に参加

13日:4月輸入・輸出物価指数、5月ミシガン大消費者信頼感指数速報



●欧州

10日:独ZEW期待、伊鉱工業生産

11日:独CPI、クノット・オランダ中銀総裁が講演

13日:仏CPI



●英国

12日:GDP



●中国

11日:CPI



●日本

9日:日銀3月会合の議事録公表

11日:先行指数