全米不動産業者協会(NAR)が発表した5月中古住宅販売件数は前月比‐3.4%の541万戸と新型コロナパンデミック直後の2020年6月以降ほぼ2年ぶり低水準となった。前年比では‐8.6%。NARのチーフエコノミストは、一段と販売減少に備えていると警告した。



同指数は契約完了時点での統計となる。したがって、契約は3月、または4月のもの。この時点での30年物の固定住宅ローン金利は4%から5.5%前後だった。しかし、1カ月たらずで金利は6%台に急伸。住宅ローン金利の急伸、建設材料不足やコストの上昇などで、住宅の値ごろ感は悪化の一途にある。



同時に、供給状況は若干改善も依然ひっ迫しており、住宅価格を押し上げている。5月末時点で116万戸が売りに出されており、前月からは+12.6%。しかし、前年同月からは−4.1%。5月の中間価格は407600ドル(5300万円相当)前年同月から14.8%の上昇で、1980年後半の統計開始以降で最高を記録した。



■価格別の販売状況

10万ドルから25万ドル価格の住宅販売:前年比−27%

75万ドルから100万ドル価格の住宅販売:+26%

100万ドル超:+22%



75万ドルから100万ドルの中間から高額価格住宅販売は依然強く、現金での販売が25%増と、引き続き強い。一方で、初めての住宅購入者にとっては、状況は厳しく、全体の27%にとどまり、前年の31%から低下した。



住宅市場は2020年のパンデミック以降、在宅の影響で需要が急増し、大幅拡大。景気回復をけん引した。住宅市場の鈍化は米国経済の成長減速にもつながる。