今週は豪州準備銀が金融政策決定会合を予定している。米連邦準備制度理事会(FRB)は6月開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録を公表、欧州中央銀行(ECB)も6月定例理事会要旨公表を予定しているほか、英中銀は金融安定報告を公表、会見を予定しており、注目となる。



ECBは高インフレへの対処で、7月定例理事会で11年ぶりの利上げに踏み切る見込み。同時に、エネルギ—危機を受けて景気も落ち込みスタグフレーション懸念が強まった。当初織り込まれていた9月までに金利を0.5%引き上げるとの観測も後退し引き続きユーロ売り圧力となる。9月まで依然流動的だが、議事要旨で利上げ軌道を探る。英中銀のベイリー総裁は今週開催されるECBフォーラムで、インフレ圧力が強まれば大幅な利上げも躊躇しない姿勢を示した。



米国ではそのほか、最新6月の雇用統計やISM非製造業景況指数の結果に注目。FRBは6月会合で、0.75%と1994年以降で最大の利上げを決定。パウエル議長は会見で、ミシガン大消費者信頼感指数の長期期待インフレの上昇が大幅利上げ決定の要因になったと説明しているが議事録の内容でより具体的な見解を確認していく。同時に、議長は0.75%幅の利上げが通例であると考えるべきではないと警告し、異例の利上げであることを強調。7月は0.5%か0.75%の利上げになるとのフォワードガイダンスを示した。市場は現状で、7月FOMCで6月に続き2会合連続で0.75%の利上げを織り込んでいる。パウエル議長は利上げで成長が減速することを想定、プラス成長に留まることを望んでいるとしたが、景気後退も除外していない。可能性もあるが、困難との見通しで利上げによる軟着陸も保証しなかった。痛みを伴うが、景気よりも高インフレ抑制を最優先する方針を維持している。



最近の重要インフレ指標がインフレピークアウトの兆候を示しているだけでなく、消費の落ち込みで4-6月期にすでに景気後退入りした可能性もある。米商務省と類似したモデルを使用しているアトランタ連銀の4-6月期国内総生産(GDP)見通しは現状で—1.0%と、1-3月期に続く2四半期連続マイナス成長でテクニカルリセッション予想となっている。景気の減速で、7月FOMCでは0.5%、0.25%の利上げに留まる可能性も除外できない。9月FOMCで利上げ休止の可能性も残る。



各主要国でスタグフレーションリスクが高まり、中銀の金融政策の舵取りが困難となる。ただ、主要各国を比較した場合、米国経済の落ち込みは小幅にとどまると見られることから、ドル買いの動きは継続すると見られる。



■今週の主な注目イベント



●米国

4日:独立記念日の祭日

5日:5月製造業受注、5月耐久財受注確定値

6日:6月サービス業PMI、6月ISM非製造業景況指数、5月JOLT求人、6月開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録を公表、ウィリアムズ米NY連銀総裁が挨拶

7日:6月ADP雇用統計、5月貿易収支、新規失業保険申請件数、ウォラーFRB理事がインタビュー、ブラード・セントルイス連銀総裁が経済、金融政策を討論

8日:6月雇用統計、5月卸売在庫、ウィリアムズ米NY連銀総裁がイベント参加



●欧州

4日:ユーロ圏PPI、独貿易収支

5日:ユーロ圏、仏、PMI

6日:ユーロ圏小売売上、独製造業受注、ECB専務理事兼首席エコノミストのフィリップ・レーン氏が講演

7日:ECB、6月定例理事会要旨公表

8日—10日:経済フォーラム、ラガルドECB総裁、ビルロワ・ドガロー仏銀総裁、ショナーベル理事、ストゥルナラス・ギリシャ中央銀行総裁などが参加



●英国

5日:英中銀、金融安定報告を公表

6日:英中銀のチーフエコノミスト、ピル氏が基調演説、カンリフ副総裁が討論会参加

7日:英中銀マン委員が講演



●豪州

5日:豪準備銀金融政策決定会合



●中国

5日:中国財新PMI