欧州中央銀行(ECB)は定例理事会で中期的なインフレ高進に対処するため、政策金利を予想以上となる0.5%引き上げ、マイナス金利を脱却した。利上げは2011年以来で初めて。インフレは当分、望ましくないほど高い水準で推移する見込みで、今後の会合で一段の金融正常化が正当化されると、追加利上げを示唆した。今後、ECBはデータ次第で、各会合ごとに金融政策を決定していくと、ガイダンスを変更。ラガルド総裁は会合後の会見で、ユーロ安が大幅な利上げ決定の一因となったことも加えた。



ECBはまた、新たな措置、危機対策ツール(TPI)を発表。TPIにより、ECBの大幅利上げの選択肢が増えたとした。TPIは、正当化されず、無秩序な市場のダイナミクスに対応する手段となる。TPIによる購入規模はリスクの深刻化次第だと説明した。



TPIの適用で4つの必須事項を挙げた。

1.EUの債務規則順守

2.深刻なマクロ経済の不均衡がないこと

3. 財政の持続性

4.堅調で持続的なマクロ経済政策



市場はすでにイタリアの状況を警戒している。もし、財政政策において、イタリアの新政府が委員会と意見が食い違った場合、全項目の条件を満たさない可能性もでてくる。



ECBは米連邦準備制度理事会(FRB)や英中銀に比べ、インフレ対処が過剰に遅すぎており、ユーロ安という新たなインフレ圧力を加えた。9月ECBでも追加0.5%の利上げが織り込まれつつある。