今週は雇用統計や全米の製造業活動を示すISM(米供給管理協会)製造業指数といった重要指標に注目が集まる。



特に8月の雇用統計が再び労働市場のひっ迫を証明する結果となった場合、FRBによる積極的な利上げが正当化されるため、金利先高観がドルの支援材料になる。失業率は7月に続き3.5%と50年ぶりの低水準で推移する見込み。連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策者は度々、50年ぶりの失業率の中での景気後退はあり得ないと、経済や労働市場が依然強いとの見解を維持しており、利上げを継続する姿勢に変わりはない。



FRBのパウエル議長もジャクソンホールでの講演で、長期にわたり、金融引き締め策が必要になると強調すると同時に、時期尚早の金融緩和に転じるリスクを警告。物価安定には時間がかかるほか、FRBの力強い行動が必要になると表明した。利上げの過程で、経済を弱くするが、高インフレの制御に失敗すればさらに状況が悪化すると、インフレ対処政策への断固とした方針を示した。



同時に、歴史上、5%以上のインフレで、景気後退が回避されたことはなく、景気後退への懸念は存続すると見られる。また、欧州中央銀行(ECB)も次回理事会で75ベーシスポイントの利上げが織り込まれつつあり、ドルの上昇も限定的となる可能性がある。



■今週の主な注目イベント



●米国

29日:8月ダラス連銀製造業活動

30日:6月FHFA住宅価格指数、6月S&P20都市住宅価格指数、8月コンファレンスボード消費者信頼感指数、7月JOLT求人件数、ウィリアムズ米NY連銀総裁講演

31日:8月ADP雇用統計、8月シカゴPMI、メスター・クリーブランド連銀総裁、ボスティック米アトランタ連銀総裁が講演

9月1日:8月ISM製造業景況指数、週次失業保険申請件数、8月製造業PMI、4-6月期非農業部門労働生産性確定値

2日:8月雇用統計、7月製造業受注、7月耐久財受注



●欧州

29日:欧州中央銀行(ECB)専務理事兼首席エコノミストのフィリップ・レーン氏が講演

30日:ユーロ圏経済、消費者信頼感、独CPI、ホルツマン・オーストリア中銀総裁、ストゥルナラス・ギリシャ中央銀行総裁などがインフレに関し講演

31日:ユーロ圏、仏、伊CPI、独失業率

9月1日:ユーロ圏、仏PMI、ユーロ圏失業率、独製造業PMI

2日:ユーロ圏PPI



●中国

31日:PMI

9月1日:財新PMI



●日本

30日:失業率

31日:鉱工業生産、小売売上高、消費者信頼感指数



●英

9月1日:PMI