NY連銀が発表した最新調査結果によると、8月の1年期待インフレ率は5.7%と、7月6.2%から低下した。また、5年は2%と、7月の2.3%から低下。ガソリン、食品、賃貸料など広範にわたり将来の価格期待値が大幅に低下しており、消費者は将来の世帯の金融状況を巡り楽観的な見方を強め始めた。特に、住宅価格の期待値は+2.1%と、7月+3.5%から伸びが鈍化し2020年7月以降ほぼ1年ぶりで最低の伸びにとどまった。4月の6%ほぼ3分の1となる。連邦準備制度理事会(FRB)も期待インフレ指標のひとつとして同指数を注視。FRBはインフレ期待率の無秩序な動きを回避することが非常に重要と指摘しており、金融政策決定において鍵を握る。期待インフレ率の低下は、FRB高官の安心感につながる。



米国では重要インフレ指標のひとつ消費者物価指数(CPI)の8月分の発表に注目が集まる。原油価格が6月に高値を付けたのち下落基調にあるため、ヘッドラインインフレ率は伸びの鈍化が示されると想定される。一方で、連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策を巡るインフレ指標として注視している食品やエネルギーを除いたコア指数は前年比で+5.9%から+6.1%へ伸びの拡大が予想されている。FRBが目標とする2%のほぼ3倍近い水準を依然維持している。FRBの前倒しの力強い利上げにより、物価上昇圧力をさらに弱める計画を正当化する。インフレピーク達成感やインフレ期待の鎮静化にもかかわらず、FRBが積極的な利上げペースを維持するとの思惑は強く、短期金融市場ではFRBの9月FOMCでの3会合連続での0.75%利上げを9割織り込んだ。ドルも上昇基調を維持すると見られる。