米労働省が発表する最新11月雇用統計で失業率は依然歴史的な低水準を維持する見通しとなっている。また、非農業部門雇用者数も前月比+20万人と順調な伸びで、結果はFRBの利上げを正当化する結果が予想されている。



雇用統計の先行指標は労働市場の減速の兆しが示された。先行指標のひとつ民間部門の雇用者数を示すADP雇用統計の11月分は予想を下回り2年ぶり低い伸びとなった。特に製造業の雇用が10万人減少。シカゴPMIも予想外に大幅悪化しパンデミックによる経済封鎖直後の20年5月来で最低となるなど、製造業活動の鈍化が目立つ。全米の製造業活動を示すISM製造業の結果で再確認していく。



ただ、算出方法が見直されたADP雇用統計は労働省が発表する雇用統計の雇用者数を下回る傾向がある。このため、雇用統計がFRBの利上げ観測を強める可能性もある。



パウエル議長は過剰な利上げを回避するために利上げペースを減速する時期にきたとし、早くて12月の利上げペース減速の可能性も示唆。同時に、金利は金融引き締め域まで引き上げる必要があるとし、2023年金利のピークは9月の見通しを上回る可能性が強いと繰り返した。今のところ、労働市場や賃金の伸びに暫定的な減速の兆候しか見られないと、労働市場の強さを強調しており、利上げ継続の必要性を強調した。





■11月雇用統計の先行指標



・米・11月ADP雇用統計:+12.7万人(予想:+20.0万人、10月:+23.9万人



・米11月NY連銀製造業景況指数:

雇用(現状):+12.2(10月7.7、6カ月平均+12.3)

週平均就業時間:+6.9(3.3、6カ月平均+1.3)



6か月先

雇用:+13.0(17.8、6カ月平均21.1)

週平均就業時間:-2.9(-8.3、6カ月平均−7.4)



・フィラデルフィア連銀製造業景況指数

雇用(現状):7.1(28.5、6カ月平均19.9)

週平均就業時間:1.4(10.4、5.4)



6か月先

雇用:11.1(12.2、6か月平均16.3)

週平均就業時間:-12.1(−3.0、6か月平均1.7)



・消費者信頼感指数(%)

雇用

十分:45.8(44.8、55.5)

不十分:41.2(42.2、33.7)

困難:13.0(13.0、10.8)



6カ月先の予想

雇用

増加:18.6(19.5、22.8)

減少:21.4(20.8、19.0)

不変:60.0(59.7、58.2)



所得

増加:17.2(19.6、18.9)

減少:16.6(15.2、11.7)

不変:66.2(65.2、69.4)



・失業保険申請件数





件数       前週比 4週平均 継続受給者数



11/19/22|   240,000|    17,000|  226,750|   n/a

11/12/22|   223,000|    -3,000|  221,250| 1,551,000

11/05/22|   226,000|     8,000|  219,000| 1,503,000

10/29/22|   218,000|       0|  219,000| 1,498,000

10/22/22|   218,000|     4,000|  219,250| 1,487,000

10/15/22|   214,000|   -12,000|  212,250| 1,438,000

10/08/22|   226,000|     7,000|  211,000| 1,383,000

10/01/22|   219,000|    29,000|  206,500| 1,364,000

■市場エコノミスト予想

失業率:3.7%(10月3.7%)

非農業部門雇用者数:前月比+20万人(+26.1 万人)

民間部門雇用者数:前月比+19万人(+23.3万人)

平均時給:予想:前月比+0.3%、前年比+4.6%(+0.4%、+4.7%)