連邦準備制度理事会(FRB)は7−9月期の米銀融資担当者調査を発表した。中規模から大規模の企業向け商業・工業融資の基準を厳格化したとの回答は第2四半期の50.8%から33.9%へ低下した。しかし、62.7%は融資状況を基本的に修正していないと答えた。今年3月の地銀破綻を受け、融資基準の厳格化で資金調達が困難となり米国経済が景気後退に陥る可能性が高まるとの懸念も一時強まった。調査では需要も改善。融資需要が弱まったとの回答は前四半期の51.6%から30.5%へ低下。



市場の懸念をよそにFRBがインフレ制御するための利上げを継続する中、労働市場や消費は底堅く、経済を支えた。利上げも終了に近づき、金融市場混乱への脅威も後退しつつある。ただ、金融機関は依然として警戒態勢を大幅に緩めたわけではない。FRBは11月FOMCで政策金利を2会合連続で据え置くことを決定。10年債利回りは2007年来の5%に達するなどタカ派として知られるウォラー理事も長期金利の上昇で、FRBの利上げの必要性が低下するとの考えを示し利上げ見送りを支持。パウエル議長も金融市場は引き締まったとの考えを示した。



クック理事は6日の講演で、米国の金融システムは堅調で柔軟性があるとしながらも、金融システムのリスクは近年上昇しており、ノンバンクを監視していく慎重姿勢を表明した。金融市場の引き締まりもひとつの理由となり、短期金融市場はFRBの利上げサイクル終了をほぼ織り込んだ。来年1月の利上げ確率も2割割れとなった。