仮想通貨のひとつであるライトコイン(Litecoin)の価格急騰が注目されているが、その背景と考えられる2017年以降の4つの出来事を簡単に説明したい。



1) ライトコイン開発者が、今後ライトコイン開発に専念すると発言



ライトコインの開発者であるチャーリー・リー氏が、それまで勤めていたビットコイン企業Coinbase社のエンジニアリング・ディレクターを辞任し、ライトコインの開発と改善に専念すると2017年6月に発言した。



リー氏はビットコインの販売・取引所やウォレットサービスなどを幅広く手掛けるアメリカの大手ビットコイン企業Coinbase社でのキャリアの間、開発チームを率いてウォレットのプラットフォーム改善やデジタル通貨交換の効率性、柔軟性、機能性を高め、大きな成果を上げたと評価されてきた。そのリー氏がライトコインに専念すると判明したことは期待値を高めた可能性がある。



2)ライトコインがSegwitをビットコインよりも先に適用



2017 年4月、Bitmain(Antpool)、BW.com、F2Pool、OKCoinなどの中国大手マイニングプールが、Litecoin Global Roundtable Resolutionという会合で、ライトコインにセグウィット(SegWit、Segregated Witness)という技術を適用するための施策を実行することを発表し、その後無事に適用された。セグウィットとは取引処理能力を高めるための改善案で、元々はビットコイン(Bitcoin)に適用されるために考案されており、業界の注目度が非常に高い施策といえる。これをビットコインよりも先にライトコインが適用すると判明した4月以降ライトコインの開発は進み、需要も急増。4月の発表から現在までの3ヶ月にライトコイン時価総額は約2億米ドルから約24億ドルへと上昇、それまではライトコインよりも時価総額で上位にいたEthereum ClassicやDASH、NEMなどを上回っている(コインマーケットキャップより)。先週には、ライトコインのテストネット上でライトニング・ネットワークと呼ばれる技術を利用した送金に





3)ビットコインのセキュリティサービス大手、BitGo社がライトコインのプラットフォームにサービス提供すると発表



ここ数年BitGo社はビットコインとブロックチェーンのセキュリティ技術を提供する最大手企業として、数多くのビットコイン企業にサービスを提供してきた。、現在BitGo社は、米国の大手仮想通貨取引所KrakenとBitstamp、韓国で2番目に大きい仮想通貨取引所Korbitやインドの仮想通貨取引所Unocoin、ビットコインのデビットカードなどのサービスで人気のWirexをはじめとする顧客に対して月額10億ドル相当のビットコインによる支払い処理を行っているBitGoとの連携は、ライトコイン拡大の可能性を示したといえる。





4)アメリカの大手仮想通貨 取引所Bitstampが、BitGo社が提供するライトコインのセキュリティサービス統合を発表したこと。



ライトコインの取引の大部分は中国市場で行われており、現状ではBitstampはその取引の一部を占めるに過ぎないが、主に欧米のユーザーを獲得する主要な仮想通貨取引所がBitGoのセキュリティサービスを統合してライトコイン取引の安全性を確保した最初のケースであり、今後広がりを見せる可能性がある。具体的にはBitstampはマルチシグ(MultiSig)という方法で、ウィルスやハッキングなどによるリスクを減少させて資産管理のセキュリティを高めることを予定している。





以上の4項目がライトコインの急騰の背景にある。特にライトコインがセグウィットを適用してより広範のアプリケーションを構築できる可能性を示したことで、仮想通貨コミュニティからの信頼度が高まり、ライトコインのスケーリングとイノベーションへの期待を生み出し、価格急騰へつながったものと思われる。