先週の新興市場では、週前半から半ばにかけて米連邦公開市場委員会(FOMC)や決算発表の本格化を前に大型株が手控えムードとなったことから、値幅取り狙いの物色が中小型株に向かう場面も見られた。しかし、週末にかけてマザーズ指数や日経ジャスダック平均は大きく値を崩した。主力ハイテク株の下落などが個人投資家の心理にも影響したようだ。なお、週間の騰落率は、日経平均が-0.7%であったのに対して、マザーズ指数は-2.3%、日経ジャスダック平均は+0.6%だった。



個別では、マザーズ時価総額上位のミクシィ<2121>が週間で4.0%安、そーせいグループ<4565>が同2.7%安となる一方、サイバーダイン<7779>が同0.9%高だった。アカツキ<3932>は同14.4%高と大きく上昇した。一部証券会社の新規高評価が観測された。また、人工知能(AI)による表情認識技術等について思惑が広がったsMedio<3913>や直近IPO銘柄のユニフォームネクスト<3566>が週間のマザーズ上昇率上位に顔を出した。反面、ユナイテッド<2497>などが利益確定売りに押され、ドリコム<3793>やJMC<5704>が下落率上位に顔を出した。注目されたドリコムの第2四半期業績予想では、大幅な営業減益となる見通しが示された。JMCは今期業績予想の下方修正を発表した。ジャスダック主力は、日本マクドナルドHD<2702>が同2.6%安、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同1.3%安と全般軟調だった。売買代金上位では、投資先がVR(仮想現実)専用アプリを発表したブロードメディア<4347>、人気継続のシンワアートオークション<2437>、リチウムイオン電池関連として注目された田中化学研究所<4080>が大きく買われた。また、決算が好感されたテセック<6337>が週間のジャスダック上昇率トップだった。一方、トレイダーズHD<8704>やビーマップ<4316>に利益確定の動きが広がり、下落率上位に顔を出した。



今週の新興市場では、マザーズ指数が7月安値(1144.07pt)近辺まで調整する可能性もあるだろう。足元で米ハイテク株高の一服感が強まっているが、これに伴う投資家心理の悪化が新興市場に影響する場面も目立つようになってきた。日経平均はこう着の強い展開が続くものの、主力大型株でも決算等を手掛かりとした個別物色は活発であり、新興市場に関心が向かいやすい状況とは言えない。物色対象は決算発表銘柄やIPO銘柄、値動きの軽い小型株の一角などに絞られてくる可能性がある。



今週は7月31日にユナイテッド、セリア<2782>、アンジェス<4563>、弁護士ドットコム<6027>、フリークアウト・HD<6094>、8月1日にセプテーニ・HD<4293>、2日に夢真HD<2362>、アドウェイズ<2489>、ラック<3857>、4日にクルーズ<2138>、メディネット<2370>、ビーマップ、日特エンジニアリング<6145>、大塚家具<8186>などが決算発表を予定している。



IPO関連では、8月3日にシェアリングテクノロジー<3989>がマザーズ及び名証セントレックスへ新規上場する。公開規模がやや大きいが、インターネット関連のマザーズ上場案件とあって投資家の関心は高く、堅調な初値形成が期待されている。なお、先週はUUUM<3990>(8月30日、マザーズ)の新規上場が発表されている。8月のIPO件数は計3社となった。