今日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を想定したい。アジア市場では買い戻しが強まったものの、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融正常化方針への懐疑的な見方から、ドル売りに振れやすい地合いに変わりはなさそうだ。また、今週末発表の米国の7月雇用統計を前に、積極的なドル買いは手控えられる見通し。



前日発表された米経済指標のうち、6月コアPCE価格指数は前年比+1.5%となり、予想を上回った。また、7月ISM製造業景況指数は56.3で予想と前回をいずれも下回ったものの、生産や新規受注の拡大が寄与し、堅調な内容となった。ただ、6月建設支出は前月比-1.3%と低調な内容が嫌気された。通常なら市場への影響力が強いとはいえない建設支出の下振れに反応したことから、足元はネガティブな材料に反応しやすい状況のようだ。



こうしたなか、今晩は7月ADP雇用統計(21時15分)の経済指標のほか、メスター・クリーブランド連銀総裁講演(24時)、ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演(3日4時半)が材料視されそうだ。このうち、ADP統計が予想を下回れば、FRBの目先の利上げ方針などへの不透明感が意識されやすい。ただ、足元のインフレへの関心が高まるなか、雇用者数だけで判断しづらく、4日の7月雇用統計を見極める展開となろう。



ドル・円は、市場が大方想定する110-115円のレンジの下限を前日のNY市場でいったん割り込んだ後、NYダウが5日連続で高値を更新(終値ベース)したことが好感され、ドルは買い戻された。本日のアジア市場でも日経平均株価の上昇を受けてドル・円の買い戻しが継続し、一時111円を目指す展開となった。しかし、FRBの金融政策だけでなく、引き続き人事の入れ替えが激しいトランプ政権への懸念もあり、目先もドルは買いづらい地合いが続くだろう。(吉池 威)



【今日の欧米市場の予定】

・17:30 英・7月建設業PMI(予想:54.0、6月:54.8)

・18:00 ユーロ圏・6月生産者物価指数(前年比予想:+2.5%、5月:+3.3%)

・20:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:+0.4%)

・21:15 米・7月ADP雇用統計(予想:+19.0万人、6月:+15.8万人)

・24:00 メスター米クリーブランド連銀総裁講演(地域金融機関の会合)

・04:30 ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁講演(金融政策関連)