先週の新興市場では、マザーズ指数が7月28日の下落で25日線を割り込んだこともあり、不安定な展開となった。マザーズ指数は8月1日、7月安値(1144.07pt)を割り込むと、75日線が位置していた1100pt近辺まで急落した。その後は値ごろ感から押し目買いの動きも見られたが、戻りは限定的だった。日米市場では決算発表をきっかけに、これまで相場をけん引してきたハイテク株などからの資金シフトが進んでいる。新興市場にもこうした動きが影響しているようだ。なお、週間の騰落率は、日経平均が-0.0%であったのに対して、マザーズ指数は-3.9%、日経ジャスダック平均は-0.8%だった。



個別では、マザーズ時価総額上位のミクシィ<2121>が週間で2.0%安、サイバーダイン<7779>が同2.2%安、そーせいグループ<4565>が同3.6%安と軟調だった。売買代金上位ではアンジェス<4563>、インフォテリア<3853>、メタップス<6172>などが利益確定売りに押された。また、業績予想を下方修正したパートナーエージェント<6181>が週間のマザーズ下落率トップだった。反面、アカツキ<3932>やASJ<2351>は週間でプラスを確保した。また、新作ゲームが期待材料となっているアクセルマーク<3624>や上期業績を上方修正したアセンテック<3565>が上昇率上位にランクインした。ジャスダック主力はハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同5.4%高となるなど、業績期待を背景に比較的しっかりした値動きだった。東映アニメーション<4816>は好決算と一部証券会社の目標株価引き上げを受けて同13.7%高と大きく買われた。ただ、売買代金上位ではアエリア<3758>など値を崩す銘柄も散見された。同社が公表した上期業績見込みは良好な内容だったが、材料出尽くし感が広がった。一方で新製品開発が報じられたアトミクス<4625>は値を飛ばした。IPOでは、8月3日に上場したシェアリングテクノロジー<3989>が公開価格を約87%上回る堅調な初値形成となった。



今週の新興市場では、400社以上が決算発表を予定しており、個別対応中心の展開となりそうだ。業績堅調な主力銘柄を中心に、決算発表をきっかけとした再評価の動きが期待されるところだ。しかし、米ハイテク株が引き続き利益確定売りの流れとなり、日経平均も2万円を挟んだもみ合いが続くとなれば、マザーズ指数が本格的なリバウンドに転じることは想定しにくい。マザーズ売買代金の低迷から中小型株に対する手控えムードも窺えよう。



今週は8月8日にミクシィ、UTグループ<2146>、ハーモニック・ドライブ・システムズ、9日に日本マクドナルドHD<2702>、じげん<3679>、エン・ジャパン<4849>、10日にリミックスポイント<3825>、インフォテリア、アカツキ、そーせいグループなどが決算発表を予定している。市場コンセンサスでミクシィの第1四半期営業利益は203億円程度と見込まれている。また、ここまで市場の想定を上回る業績改善が続いている日本マクドナルドHDのほか、人材関連のエン・ジャパンや主力ゲームが好調なアカツキなど、注目の決算発表が相次ぐ。



IPO関連では、8月9日にトランザス<6696>がマザーズへ新規上場する。IoT(モノのインターネット)関連のテーマ性があり、この後8月末まで新規上場案件がないことから、投資家の参加意欲は高い。公開規模に荷もたれ感もなく、初値を飛ばしそうだ。