■株式相場見通し



予想レンジ:上限20150-下限19850円



来週は米雇用統計を受けた市場反応から始まるが、非農業部門雇用者数が、前月比20. 9万人増だった。コンセンサスは18.3万人増だったこともあり、これを上回る雇用者の増加が見られた。また、失業率再度は16年ぶりの低水準となったほか、賃金の伸びは予想を上回った。これにより、12月に追加利上げが決まる可能性が高まったと見る向きもあろう。しかし、FF金利先物からみた年内の利上げ確率は上昇しておらず、円相場は若干円安に振れた程度である。雇用統計の反応も限られたものになりそうだ。



また、決算発表についてはトヨタ<7203>など主力処が一巡したが、今週も1200社以上の発表が予定されており、決算内容を見極めたいとする模様眺めムードが強まろう。今週はソフトバンクG<9984>の決算が予定されており、これが市場のインパクトにつながるかが注目されるところ。一方で、米国ではロシアゲート問題への不透明感が根強いほか、国内でも内閣改造を行ったことで支持率が上向くかが注目される。政策期待よりも日米政権不安が強まるようだと、相場全体の重しになる可能性がありそうだ。日経平均は20000円処でのもち合いが長期化してきており、戻り待ちの売り圧力も警戒されやすい。



先週はマザーズ先物の出来高増が話題となったが、中小型株の不安定な値動きにより、売り仕掛け的な動きも出ているとみられる。売り方優位の需給状況になりやすく、しばらくは不安定な相場展開を余儀なくされそうだ。まずは20000円-20200円のレンジ突破を見極めたいところであるが、週明けはシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、日経平均は20000円の大台を捉えてくることになろう。ただし、その後同水準での底堅さがみられてくるようだと、マザーズ先物への買戻しを意識させ、これが中小型株への仕切り直しに向かわせる流れも意識しておきたいところ。



また、米国ではハイテク株への利益確定の流れが継続している。相場のけん引役だったFANG銘柄を中心とした利益確定であり、過熱警戒感が強まっていたことから想定されていた面はある。しかし、高バリエーション銘柄への利益確定の流れが投資家心理に影響を与え、新興市場の中小型株への売りにつながるため、FANG銘柄の動向にも引き続き注視する必要があると考えられる。物色としては、週末が祝日となるため、週半ば以降は積極的な売買は手控えられやすく、決算内容を手掛かりとした日替わり物色になろう。決算内容で明暗は分かれるものの、これまで発表された決算については、概ね好調な内容である。中小型株は足元で利益確定の流れが強まっていることもあり、決算をきっかけに仕切り直しの流れに期待しておきたいところである。





■為替市場見通し



来週のドル・円は米7月消費者物価指数(CPI)などの米主要経済指標を点検し、連邦準備制度理事会(FRB)の金利政策を見極める展開となりそうだ。また、大統領選にロシアが関与したとされる「ロシアゲート」疑惑などで政治情勢は不安定な状態が続いており、引き続きドルの押し下げ要因となる見通し。



注目される米経済指標のうち、7月生産者物価(PPI)コア指数(前月比)は前回実績をやや上回る可能性があるが、コアCPI(前年比)は+1.7%と予想されており、物価上昇率は6月と同水準になる見通し。7月の米雇用統計は良好な内容だったことから、年内追加利上げ観測が再浮上している。



しかしながら、雇用統計以外の経済指標は強弱まちまちであり、追加利上げに対する慎重な見方は残されている。7月CPIコア指数が予想通りだった場合、年内追加利上げなどを期待したドル買いが強まる可能性は低いとみられる。









■来週の注目スケジュール



8月 7日(月):景気動向指数、独鉱工業生産指数、米消費者信用残高など

8月 8日(火):独貿易収支、中貿易収支、中海外直接投資など

8月 9日(水):トランザス上場、中消費者物価指数、米卸売在庫など

8月10日(木):機械受注、米財政収支、米生産者物価コア指数など

8月11日(金):独消費者物価指数、米消費者物価コア指数など