8日のドル・円相場は、東京市場では110円81銭から110円53銭で推移。欧米市場でドル・円は110円25銭から110円83銭まで買われた後に110円31銭まで反落し、110円35銭で取引を終えた。



本日9日のドル・円は、地政学的リスクの高まりを背景に相対的な安全資産とされる円買いが継続するとみられる。日経平均株価が大きく下げた場合、ドル・円は110円割れの可能性がある。



8日の欧米市場では堅調な米経済指標を受けて、米長期金利の上昇が上昇し、ドル買い・円売りが優勢となった。米労働省が発表した6月JOLT求人では、同月末時点の求人件数が46万1000件増の616万3000件となり、統計開始以来では最高水準となった。前週末の米雇用統計に引き続き、良好な雇用環境が確認されたことから、市場では米連邦準備制度理事会(FRB)による年内追加利上げ観測が高まった。



しかし、その後北朝鮮が核弾頭をミサイル搭載可能な水準にまで小型化に成功したと判断する米当局の分析が報じられたこときっかけにドルは上げ幅を縮小。これに対し、トランプ米大統領が「世界が目にしたことのないような炎と怒りに直面することになる」とし、「北朝鮮はこれ以上、米国を脅さない方がいい」とけん制した。



市場関係者の間では「北東アジアにおける地政学的リスクは従来以上に増大した」との見方が広がっており、投資家心理は悪化したとみられる。株安に対する警戒感も高まっており、安全逃避的な円買いが優勢となり、ドル・円は直近安値(8月4日の109円85銭)を下回る可能性がある。