今回も、ビットコインアナリストである田代昌之氏より、

(1)【ファンダメンタルズ】

(2)【テクニカル】(チャート分析)

(3)【ビットコイン入門】

という観点で解説させていただきます。今後のビットコイン投資の参考としていただければ幸いです。





(1)【ファンダメンタルズ】分離したビットコイン・キャッシュの価格動向



8月2日午前3時頃(日本時間)、ビットコイン(Bitcoin)から分離して新たに「ビットコイン・キャッシュ(Bitcoin Cash)」というコインが誕生しました。



8月1日時点でフィスコ仮想通貨取引所にビットコインを預託していた方にはこれと同数のビットコイン・キャッシュの付与について、来週を目途に実施予定です。例えば1BTC(ビットコインの通貨単位)をお持ちだった方には1BCH(ビットコイン・キャッシュの通貨単位)が、3BTCをお持ちだった方には3BCHがお客様のフィスコ仮想通貨取引所の口座に付与される予定です。



また、ネットワークの安全性などのリスク対策として8月1日午前中より8月4日夜までビットコインの入出金を停止しておりましたが、4日の夜以降はビットコイン入出金のお取り扱いを再開しています。



ビットコイン・キャッシュは8月7日現在、250米ドル前後で取引されています。8月2日に一度720米ドルを超える高値をつけましたが、それ以降価格は下落基調です。ビットコイン・キャッシュはその誕生前から先物取引されていましたが、250米ドルは先物取引時よりも低い価格水準となっています。





(2)【テクニカル】BTCにBCHの資金が流入?



ビットコイン・円は、8月13日に史上最高値46万9785円(フィスコ仮想通貨取引所)と40万円台を一気に突き抜けるなど上げ基調が強まっています。5月25日につけた高値を上抜けたことから需給面は良好。出来高もそこまで増加していないことから過熱感はさほど感じられません。上値追いの相場展開が今後も期待できそうです。



今回の一段高の背景として、「BCHをBTCに変換する売買が加速した」との声が聞かれます。【ビットコイン入門】でも記述していますが、BCHの不安定なマイニング状況を警戒する投資家が多いのかもしれません。流動性を考慮すると「BCH売り、BTC買い」などという裁定取引を実施している投資家は少ないと思いますが、値動きだけ見ますとそのようなトレードポジションを組んでいるような感じです。





(3)【ビットコイン入門】ビットコイン・キャッシュ価格低迷の背景



ビットコイン・キャッシュの価格が低迷している背景には、ビットコイン・キャッシュが誕生して一週間余りだということの他にも、技術的に不安定に見えるという点があります。具体的にはビットコイン・キャッシュの発行頻度がまだビットコインのように安定していないこと、また発行するための採掘(マイニング)という作業を請け負う企業が1社しかいないことなどから、ネットワークの安定性や今後の存続に対してまだ不安感が強いといえます。



ビットコインは規則的に約10分に1ブロック(ビットコインの取引履歴を集めたものの単位)生成されているのに対して、ビットコイン・キャッシュは最初のブロックを生成するまでに1時間ほどかかり、その後も1時間に数ブロック生成できる時と数時間で1ブロックしか生成できない時とのムラがある状態です(Blockdozerより)。ブロックが生成されるとその中の取引が承認されたことになるため、通常のビットコインの送金時間は約10分といわれるのですが、これに対してビットコイン・キャッシュは現状では数時間ほど取引が承認されない場合もあるということです。



また、ビットコインのマイニングを行う企業は20以上あるのに対して、ビットコイン・キャッシュのマイニングを行う企業はviaBTCという中国企業1社しかありません。前述のようにブロック生成に時間がかかることや、マイニングを行う人が極端に少ないことは安全面においてリスクが高い状態とされているため、ビットコイン・キャッシュの送受信には、もう少し様子を見た方が安全かと思われます。





今回の【ビットコイン入門】では、ビットコイン・キャッシュ価格低迷の背景に関してご説明しました。



なお、ビットコイン投資は利益が出るときもあれば、損失が発生することもあります。投資は自己責任でお願いします。



(フィスコ仮想通貨取引所: ビットコインアナリスト 田代昌之)