8月の段階で、11月中旬にビットコインから再びSegwit 2xという一派が分裂する可能性があることが判明していたが、それとはまた別のコインが11月1日にビットコインから分岐する可能性が浮上している。



この、新たに誕生の可能性がある仮想通貨はビットコイン・ゴールド(BTG)という名前だ。香港のマイニング企業LightningASICのCEO、Jack Liao氏が指揮するこのプロジェクトは、10月25日にリリースし、11月1日に取引所にて公開する予定だと発表している。



ビットコイン・ゴールドの特徴は、ビットコインの取引データ承認作業としてネットワークを支えるマイニング(採掘)という作業に参加するハードルが低くなり、誰でも参加できるような変更を行おうとしていることだ。現行のビットコインに使用されているアルゴリズムではなく、別の仮想通貨Zcashで使われているEquihashというアルゴリズムを採用することで、現在マイニングの際に多く使用されるASICではなく、GPU(グラフィックスカード)によるマイニングが可能となる。特別な演算機能が必要なくなり、マイニングに参加できる人が増えるという効果が期待できる。これがもし本当に実行されれば、ビットコイン・ゴールドは、演算能力の高い特定の企業がマイニング市場を独占している状態を覆すものとなるだろう。



しかし、懸念材料もある。プロジェクトリーダー自身が、分岐の際の細部の設定が曖昧であるとしていることなどプロジェクトがまだ未成熟である点だ。また、ビットコイン・ゴールドは元々7月に発表されたプロジェクトで、当初はICOで資金を募る予定だったがその後取り消している。ハードフォークを行ったほうが資金収集の効率が良いからという理由のようだが、方向性の揺れがあるようだ。



また、今回のビットコイン・ゴールドの試みについて開発者が「生物は子孫を作ることから利益を得る。ビットコイン・ゴールドでは、その原理がブロックチェーンの世界で真実かどうかを確かめるために実験を行っている」と発言している。同様の見解は散見され、今後ビットコインから分岐する新しいコインのプロジェクトが頻発する可能性がある。



もしもビットコイン・ゴールドが誕生し、また11月中旬のSegwit 2xという一派による分岐も行われればビットコインは4種に分裂することとなる。



ビットコインから新しいコインが分岐することによるビットコイン本体の価格への影響は少ないとの見方が多勢であり、事実8月にビットコインからビットコイン・キャッシュが誕生した時にもビットコイン本体への価格の影響はほとんどなかったが、相次ぐビットコインの分岐は歓迎すべきことか、懸念すべきことか、といった判断について市場の混乱は少なからず生じると予見される。