先週の新興市場では、日経平均の軟化とともにマザーズ指数や日経ジャスダック平均も下落した。週間ベースではいずれも4週ぶりのマイナスとなった。日米で株高一服感が意識されるなか、週末にかけて世界経済の減速懸念が台頭。世界的な株安の流れから、これまで強い値動きが続いていた新興市場銘柄にも利益確定の売りが広がった。なお、週間の騰落率は、日経平均が-2.7%であったのに対して、マザーズ指数は-3.1%、日経ジャスダック平均は-2.2%だった。



個別では、マザーズ時価総額上位のメルカリ<4385>が週間で1.6%安、ミクシィ<2121>が同4.1%安となった。Kudan<4425>は利益確定売りに押されて同11.2%安となり、マザーズ時価総額4位に後退。売買代金上位ではUUUM<3990>や前の週に上場したスマレジ<4431>が軟調となり、財務報告に係る内部統制の不備の開示が嫌気されたすららネット<3998>などが週間のマザーズ下落率上位に顔を出した。一方、サンバイオ<4592>が同9.4%高、アンジェス<4563>が同2.6%高とプラスを確保。その他バイオ株ではオンコリスバイオファーマ<4588>が引き続き活況となった。また、ライトアップ<6580>はリリースを手掛かりに上値追いの展開となり、前の週末から株価を2倍に伸ばした。ジャスダック主力では、2月既存店売上が39カ月連続のプラスとなった日本マクドナルドHD<2702>が同1.4%高、やはり月次売上の好調が続くワークマン<7564>が同3.2%高となった。しかしハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>は同6.4%安、セリア<2782>は同1.7%安と軟調。売買代金上位ではラクオリア創薬<4579>が売り優勢で、伊豆シャボテンリゾート<6819>などが週間のジャスダック下落率上位に顔を出した。反面、セプテーニ・HD<4293>などが買われ、GFA<8783>が上昇率トップとなった。IPOでは、日本国土開発<1887>が20年ぶりに東証1部へ再上場し、公開価格を2割強上回る初値を付けた。



今週の新興市場では、相場全体の地合い睨みで神経質な展開となりそうだ。日経平均は3月8日、今年2番目の下げ幅(430円安)を記録した。株式相場のボラティリティー(変動率)が再び高まれば個人投資家の警戒感につながるだろう。3月のIPOラッシュが本格的にスタートし、中小型株の刺激材料となることが期待されるが、指数に影響のないIPO銘柄に資金が向かいやすくなる面もある。マザーズ指数は目先、900ptレベルでの攻防が焦点となる。



今週は、3月12日にラクスル<4384>、ベストワンドットコム<6577>、シルバーライフ<9262>、13日にトランザス<6696>、14日にマネジメントソリューションズ<7033>、15日にモルフォ<3653>、エニグモ<3665>、アイリッジ<3917>、SKIYAKI<3995>、サンバイオなどが決算発表を予定している。ネット印刷のラクスルは第2四半期決算を発表。大幅な増収基調の継続、また黒字定着となるかが注目される。



IPO関連では、3月12日のダイコー通産<7673>を皮切りに今週4社が新規上場する。米アマゾンのクラウドサービス「AWS」の導入支援を手掛けるサーバーワークス<4434>(13日)や、クラウド人材マネジメントシステムを提供するカオナビ<4435>(15日)が関心を集めているようだ。なお、13日上場予定だったウイングアーク1st<4432>は上場申請を取り下げている。