21日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。米中対立への警戒感から、リスク回避的な円買いに振れやすい見通し。ただ、今晩発表の米経済指標は前回からの改善が見込まれ、先行きを懸念したドル売りは後退しそうだ。



新型コロナウイルスへの世界保健機関(WHO)の対応をめぐり米中間の対立が先鋭化している。トランプ米大統領は感染拡大を引き起こしたのは「中国の無能さ」とツイッターで主張。また、香港の「一国二制度」に関してもポンペオ国務長官が批判的な見解を示し、中国側もすぐに内政干渉と反論した。現時点で両国の通商協議への影響は軽微とみられるが、市場には先行きへの警戒感が根強い。本日アジア市場ではリスク回避的な円買いに振れ、主要通貨は対円で下落。ドル・円は仲値にかけて上昇後は弱含む展開となった。



この後の海外市場も、引き続き米中関係の先行きが意識されやすい。ただ、日銀は明日開催する臨時の金融政策決定会合で追加的な金融緩和に踏み切る公算で、一段の円買いを抑制する見通し。また、今晩発表される米国の経済指標は軒並み改善が予想され、景気後退を懸念したドル売りは縮小する可能性があろう。特に、フィラデルフィア連銀製造業景況指数は前回からマイナス幅が縮小するとみられ、多くの州が進める制限措置緩和の効果を反映しよう。指標自体は弱いものの、景気の持ち直しを期待したドル買いも想定される。



【今日の欧米市場の予定】

・17:00 ユーロ圏・5月製造業PMI速報値(予想:38.0、4月:33.4)

・17:00 ユーロ圏・5月サービス業PMI速報値(予想:25.0、4月:12.0)

・17:30 英・5月製造業PMI速報値(予想:37.2、4月:32.6)

・17:30 英・5月サービス業PMI速報値(予想:24.0、4月:13.4)

・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:240.0万件、前回:298.1万件)

・21:30 米・5月フィラデルフィア連銀製造業景況指数(予想:-40.0、4月:-56.6)

・22:00台 南ア中銀が政策金利発表(0.50ポイント引き下げ予想)

・22:45 米・5月製造業PMI速報値(予想:39.5、4月:36.1)

・22:45 米・5月サービス業PMI速報値(予想:32.3、4月:26.7)

・23:00 米・4月景気先行指数(前月比予想:-5.4%、3月:-6.7%)

・23:00 米・4月中古住宅販売件数(予想:422万戸、3月:527万戸)

・23:00 ウィリアムズNY連銀総裁がオンラインセミナーの討論参加

・02:00 クラリダ米FRB副議長オンライン討論会参加

・03:30 パウエル米FRB議長開会あいさつ(FRB主催イベント)