東京金融取引所(TFX)が手掛ける取引所為替証拠金取引「くりっく365」では、1月の取引数量は前月比0.8%増の226万460枚、1日の平均取引数量は11万3025枚と前月比で増加した。月末時点の証拠金預託額は4309億円と前月比で約270億円減少した。取引通貨量では、米ドル、メキシコペソ、英ポンド、南アフリカランド、豪ドルの順となっている。一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」では、1月の取引数量は前月比31.5%増の253万2527枚、1日の平均取引数量は12万6627枚(昨年10月26日に上場したリセット付商品の1日平均も加算)と前月比で増加した。月末時点の証拠金預託額は740億円となり、前月比で約38億円減少した。



取引数量トップは米ドル・円の55万8893枚(前月比32.2%増)であった。1月5日のジョージア州上院選挙(決選投票)で民主党候補が2議席を獲得し、民主党が米議会上下両院を支配することが確定的となったことから、追加経済対策への期待が高まった。このことが米長期金利の上昇につながり、ドル買い材料となった。豪ドル・円は20万9554枚(前月比41.1%増)であった。新型コロナウイルスに対するワクチン接種実用化への期待などから豪ドル買い優勢の展開となった。また、1月27日に発表された10-12月期消費者物価指数が市場予想を上回ったことでインフレ鈍化の懸念が後退したことも豪ドル買いへつながったが、月末にかけて欧米株式の下落が意識され、豪ドル・円の取引でもやや豪ドル売りが優勢となった。



2月のドル・円は上げ渋りか。米国における新型コロナウイルスの感染拡大は徐々にペースが抑えられつつあり、ワクチン接種ペースが加速するという見方も出てきている。ワクチンの購入資金としてドルの需要が見込まれていることや、欧州・オセアニアの通貨が買いづらい状況はドル買い支援につながりそうだ。一方、2月10日に行われるパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演が有力な手掛かり材料となるだろう。景気回復の遅れや雇用について懸念が表明された場合、長期金利は低下し、リスク選好的なドル買い・円売りは縮小する可能性がある。ユーロ・円は弱含みか。2月2日発表の10-12月期ユーロ圏域内総生産(GDP)では市場予想通り低調な内容となり、ユーロ売りが広がった。欧州中央銀行(ECB)のユーロ高けん制発言もあり、ユーロが買いづらい状況は続くと見られる。ただ、ドラギ前欧州中央銀行(ECB)総裁がイタリア首相就任要請を受諾し、同国の政治不安は和らいでいることや、4-6月期におけるユーロ圏の景気回復期待は持続していることから、目先的にリスク選好のユーロ買い・円売りは多少増える可能性がある。