16日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。米連邦準備制度理事会(FRB)による緩和縮小に期待が後退し、金利安を受けたドル売りに振れやすい。ただ、割安感から押し目買いが入りやすく、ドルの下げは小幅にとどまりそうだ。



14-15日のパウエルFRB議長の議会証言でインフレの高進は一時的との見解が示され、引き締めの加速に対する期待の後退で米10年債利回りが低下。それを受けたドル売りが優勢となり、ドル・円は110円台に浮上した後に109円70銭付近へ失速した。本日アジア市場でも序盤はドル売り圧力が続いた。日経平均株価はマイナスで推移したが、安全逃避的なドル買い・円売りが観測されており、ドルは一段安を回避している。日銀の緩和長期化への思惑も円売りを支援し、主要通貨を押し上げた。



この後の海外市場では、引き続き主要中銀の金融政策がテーマとなろう。英国議会では英中銀による緩和縮小への慎重姿勢に批判が出始めた。また、カナダ銀行やNZ準備銀行の引き締め姿勢が材料視され、ドルへの下押し圧力になりやすい。また、今晩発表の米小売売上高が予想通りマイナスが続けば、回復期待のドル買いは後退しよう。ただ、ドルは109円台で押し目買いが観測され、下げは限定的とみる。日銀の政策決定を受けた円売りもドルをサポートしそうだ。



【今日の欧米市場の予定】

・18:00 ユーロ圏・5月貿易収支(4月:+109億ユーロ)

・18:00 ユーロ圏・6月消費者物価指数改定値(前年比予想:+1.9%、速報値:+1.9%)

・21:30 米・6月小売売上高(前月比予想:-0.4%、5月:-1.3%)

・22:00 ウィリアムズNY連銀総裁あいさつ(NY連銀主催会合)

・23:00 米・7月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想:86.5、6月:85.5)

・23:00 米・5月企業在庫(前月比予想:+0.5%、4月:-0.2%)

・05:00 米・5月対米証券投資収支(ネット長期有価証券)(4月:+1007億ドル)