18日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。



・日経平均は5日ぶりに反発、27500円での底堅さ確認、今晩の米株市場に注目

・ドル・円はもみ合い、方向感は乏しい

・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位がテルモ<4543>



■日経平均は5日ぶりに反発、27500円での底堅さ確認、今晩の米株市場に注目



日経平均は5日ぶりに反発。155.37円高の27579.84円(出来高概算4億9424万株)で前場の取引を終えている。



17日の米株式市場では、NYダウが282.12ドル安(-0.79%)と6日ぶりに反落。史上最高値付近で推移するなか、7月小売売上高が予想以上に落ち込んだことが売りを誘発。米国内での新型コロナ感染による入院患者の急増を警戒した売りも根強かった。米国経済の先行き不透明感を嫌気した米株安を受けて、本日の日経平均は6.39円安の27418.08円でスタート。直後に27347.77円まで下げ幅を拡げたが、前日に時間外の米株価指数先物の下落を映してすでに米株安を織り込んでいたことや、27500円割れの水準では押し目買いも根強く、下げ渋ると、まもなくプラスに転じた。その後も断続的な買いが続き、前引けまでじり高基調となった。



個別では、期末配当金の増額を発表し、プライム市場基準充足へ向けた取り組みを図っていくとしたヒマラヤ<7514>が急伸、メディパル<7459>との資本業務提携を発表した日医工<4541>などと並んで値上がり率上位に入っている。また、未定だった22年6月期予想を発表し、2桁営業増益見通しとしたウェルネット<2428>、投資判断の格上げが観測されたマツダ<7261>なども大幅高に。一部のインターネット記事において売電価格の不正操作について取り上げられていたエフオン<9514>は、当該事実がなかったことを公表し、警戒感の後退で急伸している。



一方、22年6月期営業利益予想が市場予想を大幅に下回ったパンパシHD<7532>が急落。株式売出実施による需給悪化懸念が台頭したOBC<4733>も大幅に下落した。そのほか、前日に賑わっていた中小型の海運株に利益確定売りが目立っており、玉井商船<9127>、大運<9363>、飯野海運<9119>、NSユナイテッド海運<9110>、東海運<9380>、乾汽船<9308>などが値下がり率上位に並んでいる。



東証1部の売買代金上位では、日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>の大手海運3社のほか楽天グループ<4755>などが大きく下落。そのほか、東エレク<8035>、任天堂<7974>、日本製鉄<5401>、JFE<5411>、資生堂<4911>、ダイキン<6367>などがさえない。一方、ソフトバンクG<9984>、レーザーテック<6920>、ソニーG<6758>、富士フイルム<4901>、リクルートHD<6098>、中外製薬<4519>などが堅調で、ファナック<6954>、JAL<9201>、三井住友<8316>などが小じっかり。



セクター別では繊維製品、その他金融業、建設業などが上昇率上位に並んでいる一方、海運業、鉄鋼、鉱業などが下落率上位に並んでいる。東証1部の値上がり銘柄は全体の69%、値下がり銘柄は24%となっている。



本日の日経平均はこれまで見られていた27500円割れの水準での底堅さを確認する流れとなっている。前日の米株市場では、景気敏感株を中心に下落していた一方、米長期金利に目立った動きはなかったが、テスラやフェイスブック、アマゾンなど主力ハイテク株も大きく下げ、ナスダック総合指数は0.92%安とNYダウよりも大きい下落率で続落。フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)にいたっては、1.98%安ときつい下げとなっていた。



こうした中、前日のように景気敏感株から値がさのハイテク株まで広く売られるような流れになると、本日の日経平均は下値模索の展開となりうる可能性も想定されただけに心配されたが、実際には日経平均は反発で底堅さを見せた。前日までに4日続落し、600円超も下落していただけに、短期的な戻りを狙った買いにすぎない可能性も否定できないが、8月に入ってから続いている27500円割れの水準での押し目買いの意欲が引き続き確認されたことは安心感を誘う。



物色動向については、前日のSOX指数の大幅安があったなかでもレーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>などの一部の半導体関連株は小じっかりとした動きを見せている。また、前日の米株市場では景気敏感株の売りが目立っていたが、AGC<5201>、三井物産<8031>、川崎重<7012>、信越化<4063>など景気敏感株で大きく上げているものも目立つ。そのほか、日本電産<6594>、村田製<6981>、ディスコ<6146>、ソニーG、エムスリー<2413>、富士フイルム、リクルートHDなど、主力どころでも堅調なものが多い。



今晩、米国では7月の住宅建設許可件数、7月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が公表される。足元、米国の景気減速懸念が強まっているなか、住宅建設許可件数の結果が大きく下振れるようなことがあると、敏感に反応しかねないため注意したい。また、量的緩和の縮小(テーパリング)に関する材料はこれまでの過程から既に相当に織り込んでいるとは思われるが、今月26〜28日には注目のジャクソンホール会議が予定されており、これを前にテーパリングに関する思惑が相場の重しになっていることは否定できない。7月のFOMC議事録を確認することで、改めて米連邦準備制度理事会(FRB)内の議論を見定めたい。



そのほか、米国では、今晩にエヌビディア、明日にはアプライドマテリアルズと、注目度の高い半導体関連株の決算が予定されている。東エレクの決算は良好だったものの、その後の関連銘柄の株価反応はさえない。米半導関連株の決算を受けて、さらに出尽くし感が強まってしまうのか、それとも反発に転じるのか、注目したい。



さて、夏季休暇入りで参加者が少ないなか、日経平均は引き続き27500円を挟んだ一進一退が続きそうだ。前場は堅調だったものの、すでに同水準を回復しているだけに、後場は上値が重くなりそうだ。一方、本日は中国や香港のアジア市場が堅調に推移していることもあり、下値も支えられそうだ。日経平均27500円割れでは押し目買い、同水準回復後には利益確定売りと、こまめな逆張り戦略が短期的には奏功しそうだ。



■ドル・円はもみ合い、方向感は乏しい



18日午前の東京市場でドル・円はもみ合いとなり、方向感の乏しい展開となった。米10年債利回りの持ち直しを手がかりに、ややドル買いに振れた。また、日経平均株価の上昇で、円売りが観測される。ただ、リスク回避ムードは緩んでおらず、円売りは限定的のようだ。



ここまでの取引レンジは、ドル・円は109円48銭から109円62銭、ユーロ・円は128円24銭から128円40銭、ユーロ・ドルは1.1702ドルから1.1716ドル。



■後場のチェック銘柄



・グローバルウェイ<3936>、ログリー<6579>など、11銘柄がストップ高



※一時ストップ高(気配値)を含みます



・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位がテルモ<4543>



■経済指標・要人発言



【経済指標】



・日・7月貿易収支:+4410億円(予想:+1964億円、6月:+3840億円)

・日・6月機械受注(船舶・電力除く民需):前月比-1.5%(予想:-2.8%、5月:+7.8%)



【要人発言】



・NZ準備銀行(声明)

「ロックダウンの不確実性を考慮し政策金利を変更しないと一致」

「一時的要因によりインフレ圧力が強まっている」

「短期的なインフレは2022年半ばに目標範囲を超えると予想」

「政策金利見通しは、2021年12月時点で0.6%」



<国内>

特になし



<海外>

・15:00 英・7月消費者物価指数(前年比予想:+2.3%、6月:+2.5%)

・15:00 英・7月生産者物価指数・産出(前年比予想:+4.4%、6月:+4.3%)