27日のドル・円は、東京市場では110円09銭から109円89銭まで下落。欧米市場では、110円27銭まで買われた後、109円78銭まで下落し、109円84銭で取引終了。本日30日のドル・円は主に109円台後半で推移か。米国の早期利上げ観測は後退したが、株高を意識してドルは下げ渋る可能性がある。



8月27日に行われた米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の講演では、資産購入の縮小開始時期に関する新たな手掛かりが得られず、量的緩和策の早期縮小観測は後退したことから、長期債の利回り水準は低下した。利上げ時期が早まる可能性は低いとの見方も広がり、ドル売りが優勢となった。パウエル議長は年次経済シンポジウムでの講演で、「米国経済は新型コロナウイルスの世界的大流行下での緊急プログラムを縮小する基準に向けて引き続き前進している」との認識を示した。債券買い入れ額の段階的な縮小については年内に開始されること適切との見方を示したが、具体的な時期については言及しなかった。



市場関係者の間からは「量的緩和策の段階的縮小が年内に開始されることは織り込まれており、雇用やインフレ関連の指標に対する関心が再び高まる」との声が聞かれている。現時点でインフレ加速の可能性は低いものの、米国の雇用情勢が大幅に改善された場合、早期利上げ観測が再浮上し、リスク選好的なドル買いが強まる可能性は残されている。