今週の新興市場では、10月31日投開票の衆院選の結果を受け、日経平均とともにマザーズ指数も大きく上昇した。自民党が単独で絶対安定多数を確保し、内需系中心のマザーズ銘柄にとっても安心感につながったとみられる。また、米国でハイテク株比率の高いナスダック総合指数が連日で過去最高値を更新したことも支援材料となり、マザーズ指数は週を通じて上昇(4営業日続伸)し、終値としては9月27日以来の高値水準で取引を終えた。なお、週間の騰落率は、日経平均が+2.5%であったのに対して、マザーズ指数は+4.1%、日経ジャスダック平均は+0.5%だった。



個別では、前の週末に決算発表したメルカリ<4385>が週間で14.0%高。その他マザーズ時価総額上位ではJTOWER<4485>が同18.8%高、プラスアルファ・コンサルティング<4071>が同22.3%高と大きく上昇した。売買代金上位でも、新サービス発表のFRONTEO<2158>や電気自動車(EV)関連の日本電解<5759>など大幅高となった銘柄が多く、前の週発表の資本提携を材料視した買いが続いたINCLUSIVE<7078>は週間のマザーズ上昇率トップとなった。一方、グローバルウェイ<3936>やBASE<4477>は売り優勢で、中村超硬<6166>などが下落率上位に顔を出した。ジャスダック主力では、前の週に決算発表を受けて売られた東映アニメーション<4816>が同4.4%高。ワークマン<7564>は10月既存店売上が減収だったが、同7.3%高となった。売買代金上位ではセプテーニ・HD<4293>などが買われ、シーズメン<3083>は1週間で約2.8倍に急伸した。一方、セリア<2782>は同4.4%安。フェローテックHD<6890>も利益確定売り優勢で、テクノホライゾン<6629>などが週間のジャスダック下落率上位に顔を出した。IPOでは、フロンティア<4250>が福証Q‐Boardへ、Photosynth<4379>がマザーズへ新規上場したが、初値の伸び悩みが続いた。



来週の新興市場では、引き続きマザーズ指数のしっかりとした動きに期待したい。中期的なもち合い圏を脱したわけではないが、足元で売買代金の増加を伴って強い動きを示している点には安心感がある。ここまで弁護士ドットコム<6027>、メルカリなど主力IT株の決算反応は良好。国内政治を巡る警戒感が和らいだことに加え、米国で早期利上げ観測が後退していることも内需系グロース(成長)株中心のマザーズにとって追い風として働いているのだろう。ただ、それだけに11月10日発表の米10月消費者物価指数(CPI)への市場反応は注視したい。



来週は、11月8日にワークマン、10日にJTOWER、11日に日本マクドナルドHD<2702>、GMOフィナンシャルゲート<4051>、そーせいグループ<4565>、12日にプラスアルファ、セーフィー<4375>、フリー<4478>、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>、フェローテックHD、ウェルスナビ<7342>などが決算発表を予定している。新興市場でも決算発表のピークを迎え、上場後初の発表となるセーフィーのほか、成長期待から再躍進中のJTOWERなど注目企業が多数ある。



IPO関連では、11月9日に日本調理機<2961>が東証2部へ新規上場する。株式需給・株価指標の両面で懸念は乏しく、穏当な初値形成となりそうだ。なお、今週はフレクト<4414>(12月10日、マザーズ)の新規上場が発表されている。